J1リーグ 第16節 vs神戸 1-4

 晴れ気温は13度.太陽が昇るころから気温は上がり始めたが、昨日から朝まで低い気温が続いていた.

 

 昨日、ノエビアスタジアムで行われた神戸との試合.DAZNで視聴した.この試合、コンサドーレは、今の現状で最善の選手を並べたわけであるが、やはり心許ない部分が多数あった.

 

 その最大の心配は、GK中野選手であった.やはり試合経験がものをいう世界、その部分での試合の入り方が気になったのだが、相手選手がボールに詰めてきても冷静に交わし特に問題ない立ち上がりとなった.

 失点した1点目は、味方選手がブラインドになり反応できなかった.その部分は致し方ないが、あそこで確実に弾いていればというところだった.その部分は惜しかった.その後も失点しトータルで4失点してしまったのだが、やはり背が高いゆえにハイボールは何とかだが、足元の反応は遅い.この部分は改善が必要である.

 ゴールキックなどは概ね味方選手に渡っておりキックの精度も問題ない.そういう意味で及第点を与えるべきだが、上に行くにはやはり心許ない部分がある.代表レベルとは言わないが、ここぞというところで相手のシュートを止める能力が無ければ正ゴールキーパーの道は遠い.その辺りはこれからも先発を続けるだろうから魅せてくれることを期待したい.

 

 DFでは、岡村選手の積極的な上りが目を引いた.あのあたりの動きは去年より積極的に行えるようになり素晴らしい.そして、中村選手もかなり積極的にゴール前に顔を出し攻撃に厚みを持たせてくれたのだが、守備の部分でまだ脆さが顔を見せていた.

 

 FWで出場した青木選手は、良いところと悪いところが目立つ.平均して良いレベルを維持することが必要で昨日は危ないところでのロストが多かった印象である.彼の役割は得点を取ることであり、その部分をアッピールしなければこの先使いづらい選手になる感じがする.かれが後ろまで下がってしまうと前でボールを受ける人数が減ってしまう.その部分を金子選手に任せているのだろうが、コンサドーレの攻撃の点で言えばゴール前で待っていてくれる選手が必要である.

 この試合も得点を期待されてシャドーの位置に入って駒井選手もこの試合何度か決定機を迎えながら得点を得られなかった.あのあたり神戸の武藤選手との違いが如実に出た.それを求めるのは酷なのだが、純粋なFWがいない今できることならというところで厳しい起用になっている.

 

 コンサドーレに所属するとタスクが他のチームと違うため動く部分で考えることを求められる.このチームを完成させるためには選手一人一人が自分で動きを制御する必要があるが、自分の動きを全体の選手の動きの中で理解して動いている選手は少ない.殆どの選手が自分のマークすべき選手を押さえることが主になり味方がマークをずらされた時にどちらを守るか不明になる.そのため守備時の混乱が大きくなる.前前節の福森選手の退場後、すぐに守備を切り替えられなかったのは、マークすべき選手の横をフリーの選手が走ってくる際にどちらが重要か判断に迷いが出て動けなくなってしまうからである.その辺りの慣れは長年の積み重ねが必要で、それを練習で教えることは大変である.

 

 そのため、コンサドーレに入団しても馴染めず他のチームに移籍してしまう選手が多いのはそのためもある.

 今の日本のサッカーの多くは決められたシステムの中で動きを制限することで選手の考える時間を減らしている.だからある意味選手の技量の差を埋めることが可能な世界である.システマテイックに動くことを覚えればある程度の動きは可能で、そのシステムを多くのチームが採用しているなら移籍しても慣れるのは簡単である.そういう意味で日本のスタイルはある程度共通仕様が出来上がっている.

 そこに新しい戦術を落とし込もうとするとそれに合わせられる選手と合わせられない選手が出てくるのは当然で、コンサドーレがこれを完成させるにはアンダー世代から選手を育て上げチームに融合させる必要がある.だから高嶺選手、田中駿太選手が1年で適応できたのは考えることができる選手だったといえる.

 

 その長い時間が必要な作業を短時間で行わなければいけないわけでこれから先もJ1に残り続けるためには継続が必要である.