J1リーグ 第28節 vsセレッソ大阪 2-1

 昨日ドームで行われた試合.残念ながらドームに行くことはできずDAZNで視聴.

 

 できた時から札幌ドームで今も札幌ドームなのだが、一時期ネーミングライツでスポンサーを募集していたが上手く纏まらず今でも札幌ドームである.国内のこういった大規模な施設で何らかの命名が無いのは少し寂しい感じがする.

 

youtu.be

 

 試合の入りを見て選手たちの焦りが画面を通して見て取れた.既に降格圏の順位とそれほど変わりなくなり、一歩間違えればJ2に戻らなければならない状況になっている.更に、GMも試合前残り8試合をミシャと一緒に戦うと宣言していることも選手たちにプレッシャーを掛けていたのだろう.

 試合に勝ってやろうという気持ちは大切でそれが無ければ勝利はおぼつかないが、それが変な方向に向かうと型に力が入り上手く筋肉が動かない.この試合のコンサドーレはまさしく勝とうという意識が却ってマイナスになった状態だった.それが前半でイエロー3枚出た原因である.相手のセレッソ大阪も前半最初のチャンスでゴールポストに弾かれた.これは本当にコンサドーレにとってラッキーだった.あれが決まっていたらズルズルと後手を踏み負けていただろう.その後あったCKからの相手のミスキックなども併せてセレッソに呪いが掛っているかのようにミスをしてくれた.

 前半全くセレッソに完封されていたわけではない.ゴール前に攻め込み惜しいシュートも何本かあった.そのどれもが決まらなった.しかし、どちらかというと絶好機を外したのはセレッソの方だった.

 後半開始から、抑え込まれていた興梠選手、福森選手に代えてキムゴンヒ選手、青木選手が入る.後半の入りから交代するのは予定通りのものだったかもしれない.

 その効果で後半の入りはコンサドーレセレッソのゴールに迫るが得点に至るようなシュートは決めきれなかった.その後、セレッソも選手交代により動きを活性化させようとする.その交代からすぐ交代ではいった選手にシュートを決められてしまう.その切っ掛けは、コンサドーレゴール前で圧力を掛けられ苦し紛れに出した高嶺選手の縦パスだった.この試合、積極的に縦パスを入れていたが思うように通らなかった.それをセレッソは狙ていた.この時の縦パスも弾道が低く相手にパスを渡す格好になった.それでもゴール前に守備の人数は居り守り切れるはずなのだが、何故かコンサドーレパスミスでゴールに迫られると選手が混乱する.それがマンツーマンディフェンスの弱点なのだろう.一瞬自分のマークを離したことでマークすべき相手を探そうとする.その場合はゾーンにする約束事があるのだろうが、その混乱が尾を引きフリーの選手を作り易い.そしてそのフリーの選手に落ち着いた綺麗なシュートを決められてしまった.

 

 その後、荒野選手、ルーカス選手に変わり、怪我から復帰の金子選手、深井選手が入る.少なくとも同点で終わりたいコンサドーレだが、疲れから押し上げる圧力が弱い.相手のセレッソも戦いかたを変え失点を防ぐためゴール前に守備の人数を掛けてボールを跳ね返しそれを拾ってカウンターというわかりやすい戦い方に代えてきた.

 既に半分の選手は足が止まってきており相手が固めるゴール前を上手く剥がすことができない.ルーカス選手の侵入もシャビエル選手のゴール前のシュートチャンスも決められず、セレッソのカウンターに対してかろうじて相手ミスと菅野選手の守りで失点を防ぐ状態になる.

 そして、最後の交代で菅選手に変わりスパチョーク選手が入る.ある意味逆転できたのはこの交代があったからだろう.

 既に残り時間も10分を切り、相手も時間を見ながらの試合となる.それに対してコンサドーレは必至にシュートまで持っていこうとするが簡単に跳ね返されカウンターを食らう.相手のセレッソも逃げ切りというより追加点を取って試合を決めようとしてくれたのが良かった.コンサドーレのカウンターからシャビエル選手が持ち込みセンタリングを上げると上手く相手のマークをずらしたキムゴンヒ選手がヘディングで同点ゴールを決める.相手GKが一歩も動けずボールを見送ったゴールだった.

 これでコンサドーレも勢いに乗るかと思ったが、相手も勝ちに来ているためボールの蹴り合いとなる.最後に相手ゴール前からカウンターを受け相手選手にミドルを浴びるが菅野選手がボールを弾きCKとなる.既に時間はアディショナルタイムに入っておりゲーム終了の笛が鳴る時間帯に入っている.コンサドーレの一部の選手は引き分けでも良しと思っていただろう.そういう空気になっていなかったのが途中交代で入ったスパチョーク選手だった.青木選手がドリブルを開始すると同時にスパチョーク選手も駆け上がり青木選手のパスをゴール前で受けると相手選手を引き付けるドリブル、そして青木選手に再度ボールを戻すとそのボールを青木選手がゴール左隅に決めてゲーム終了.

 これで勝ち点3を得て何とか残留に近付くことができた.もしかするとあの得点が決まるまでミシャも自分の首を差し出すつもりだったかもしれない.試合前のGMの続投宣言は、この試合の結果如何では・・・だったかもしれない.

 とにかく勝ったことは非常に大きな結果である.そして次の磐田戦に勝てば残留に大きく前進する.相手の磐田も必死だろうから簡単に勝てるわけではないが、この試合引き分けだったら試合前は今日の試合よりも選手たちがガチガチになっていただろう.少し平常心で試合に入り勝利を掴んでくれるだろう.