手のひらクルー

 晴れ、気温は2度.昨日の夜に降った雨で路面は黒光りしている.時折吹く風に乗って残り火の爆ぜた火花かのうように雨粒が頬にぶつかる.

 

 昨日から今日に掛けてドイツ戦に勝利した日本代表及び森保監督に対して手のひらクルーがもの凄い.それ程大きな勝利だったわけである.多くの日本人が手首を複雑骨折しているに違いない.

 そして、コンサドーレのサポーターにとって後半からの3バックでの球回しはミシャ式を思い起こさせる.日本代表とコンサドーレの違いは、最後尾にいるのがCBかボランチかである.

 前半、相手FW+MFの圧力でCBが追い詰められ苦し紛れのロングパスが悉く相手に渡り、攻め手に苦しんだ状況を一遍に打開した.

 広島でミシャの後を継ぎ、自分なりにチームを作り上げた戦術を漸く日本代表で実践できたように感じたのは自分だけだろうか.

 今回の予選では、DFの数を減らしても中盤、前線を強化することで相手に勝利できたわけで、その部分で日本代表に中盤のタレントが揃っている証でもある.その選手たちを上手く使うためのフォーバックでもあった.

 そのフォーバックとスリーバックの使い分けを考えたならどちらがW杯に相応しいかという指向に辿りつく.その切り替えがスムーズにできる選手たちが必要で、交代枠を5人使いながらその組み合わせを変えていく必要がある.その部分を使いこなせたからドイツ戦の勝利があった.

 W杯予選からその可変するチームを最初から作り上げることは無理で、それなりに試行錯誤を繰り返しながら予選を勝ち抜いてきたわけである.その意味でこの先決勝リーグに辿りつくなら森保監督は名将と呼ばれるだろう.そうでなければドイツ戦の勝利はまぐれと言われる.本当に名将と呼ばれることを期待する.

 

news.yahoo.co.jp

 今回の大番狂わせの一つであるアルゼンチンとサウジアラビアの試合.その中で半自動オフサイド判定でミスがあったとの報道.これが事実なら今後の試合に影響が出てきそうである.

 半自動と謳われている通り最終判断はレフリーにある.AIが審判をしているわけではないのでと言い訳はできるがあの際どい判定を一瞬でするには人間の目は節穴に近く、AIの判定とビデオ画像を提示されればそちらを選ぶのも人間である.

 この大会から初めて導入されたわけで調整が必要なシステムだろう.それを上手く使いこなすことが求められる.