不況脱出

肌寒い朝である。昨日の雪は、既に日陰を残して消えてしまった。それは、所々に雲がある状態。今日は、雨らしい。 不景気が、年末にかけて現実化し始めている。ある程度持ちこたえられていたところも、ここに来てリストラを開始始めた。これ以上の悪化を見越して借金が増える前に店じまいを始めたようだ。 普段なら年末商戦の時期だが、街中は嵐を避けるために大忙しである。既に街中ではこの不景気風を追い払うためクリスマスの飾りもちらほら見え始め、電飾もきらびやかに灯っているが、その光の下でお祭り騒ぎをするのも手控え気味である。 そうした中、どうしても国に援助を求めるところは目白押しである。その急先鋒が、自動車産業である。今までの日本の経済をリードしてきた産業の一つであるから、要求も当然してくる。即ち、自動車購入の促進するような政策を打てという事である。更に、中小の企業も、おぼれるものは藁でも掴む勢いで、国に繋ぎ融資を求める、更に不動産、マンション価格の暴落で、これまた経営悪化している不動産、建築関係も政府の公共事業の追加などで倒産の危機から脱したいと願っている。 更にここに以前からでている高齢者医療、年金ときたらまさに金くれのオンパレードになってしまう。 国は、これらの要求に対して優先順位を付け、最適な投資効果を生むような効率の良い政策に打って出なければ成らない。 それが、できるかどうかが政治家、官僚の頭の使いどころである。それが出来ないのなら日本は沈没である。 それにしても、世界規模の不況の恐ろしいところは、世界のどの国も潤っていないという事である。例えばプラスマイナスで言うと全ての国がマイナスという事はありえないことである。一層の事今のマイナスの値で、全世界が同時に徳政令を出してしまえば一挙解決だろう。 しかし、これも借金をしている国は、大儲けで、貸しているほうは大損であれば全ての国が纏まる事は難しい。リセットするのが難しければ、借金の返済を凍結して、尚且つ貸している方にも何らかのメリットが必要だろう。 考えられる方法としては、何か一つ元締めを作る必要がある。例えば国連銀行みたいなものである。各々で国で徳政令を発令する変わりに、国対国の貸借は全てこの銀行を通じて行う事にするのである。 全てのつじつまをこの銀行に預けてしまえば、誰が貸して、誰が借りているのか明確になる。その上で、融資を行うのである。もし、経営が破綻している国があれば、当然銀行管理化になる。 世界同時に行わなければ、この先は、暗い時代が何年も続く事になるだろう。