北海道マラソン後日談

当日は、家を出る頃に快晴となり、秋特有の色の薄い青空が真上に広がっていた。友人の車に同乗し真駒内公園に向かう。到着した公園には多くの人が走る前の準備をしていた。スタート1時間前、用意した大福を1個食べ、更に用意したエネルギー補充用ゼリー、水を手に持ち荷物預かり所へ向かう。全ての荷物を預けスタート場所に向かう。そこには今日のスタートラインに立つであろう5000人ほどの人が群れていた。

 気温は30度、湿度45%、風が少々ある。毎年の事ながら、このスタートラインに向かうまで待機している場所が、トラック内のため日陰が殆ど無い。スタートまで30分待つ間直射日光を浴びることになる。

 そしていよいよスタート。12時10分。

 スタート直ぐは混雑のため殆ど歩く。屋外競技上を出てから走り始める。道路に出て直ぐ緩やかな上りになる。ここは余り無理をせず、慎重に足を進める。そして漸く上りきった頃から少しずつペースを上げていく。5kmの関門はギリギリで通過。関門時間が30分なので少しずつペースを上げていかないと次の関門までの時間が27分間しかないので今のペースでは、そこで切られてしまうことになる。

 直射日光は肌を刺すように暑いが時折吹く風は体の表面の汗を蒸発させ一瞬だが体を冷やしてくれるため心地よい。しかしそれもつかの間、体の内部からじりじりと体温が上昇してくるのが分かる。更に5kmで取った水を太ももにかけてしまったことで一時筋肉が収縮してしまった。まだ水を掛けて冷やすタイミングではなかった。そのため少し走りが堅くなってしまった。

 10kmを関門時間の2分前で通過。5分/kmのペースで走ったことになる。しかし、徐々に足に疲労がたまってくるのが分かる。完走できるか少し不安になってくる。
 15km、20kmの関門を通過したが、そこで両足のふくらはぎが攣り始める。だましだまし走ったが、時間切れ。ここで自分の北海道マラソンは終わってしまった。折り返しコースを走るランナーたちが走りすぎる姿を見て自分が少し不甲斐なく思えた。

 そして、収容車で中島公園に向かう。バスの中は、暗い雰囲気。到着し荷物を受け取りに向かうと、そこに千葉真子選手が居た。肩を抱えられ足を引きずりながら歩く姿が痛々しい。それでも囲んだ取材陣ににこやかに受け答えをしていた。スマイルの千葉さんらしい。

 これで今年のフルマラソンの挑戦は終わってしまった。来年を目指し、明日からスタートである。