権力は魔物である

人間生きていく上で欲を持つ。色々な良くは、程ほどに持てば自身の成長に繋がる。

 その欲の一つに権力欲というものがある。人の上に立ちたい、または支配したいと言う欲である。これなど、上を目指すことで、努力するし、下積みをして何らかの修行を行う。何の努力なしに権力は得られない。その努力は、良い意味での欲望のために人間の成長を促すといえる。

 しかし、権力を得るために努力せず何らかの利益を得ようとする。それが、間違った手段となってしまう。自分のためなら手段を選ばないということになる。更に、一度権力を得るとその座から降りたくなくなる。

 権力は、人を盲目にする。そして、その利益のおこぼれに預かろうとする亡者を引き寄せる。権力をもったものはその亡者を操り更に自分の地位を安泰にしようと努力を始める。これなど間違った努力の典型である。自分とその周囲のための利益であり、他の大多数の利益を優先しようとしなくなる。

 権力は魔物である。何時かその力に復讐される。

 そして、得てしてその人の変わりになる人はいないといわれるが、代わりなどいくらでも居るものである。その代わりになる人を権力者が遠ざけているだけである。