7月末日

今日は、肌寒い風が吹き、空は雲が覆っている。本当に大気は動いているのだなと実感する。
 もし大気が移動しなければ、太陽が直接当たる地域は、熱を吸収し続け異常な暑さとなる。太陽が当たらないか、或いは光が弱ければそこは寒さの世界になるだろう。
 大気が循環し、対流を起こし、温度を平衡に保とうとする力が、地球で人間が暮らせる環境を作り上げている。そういった環境だから、植物が生え人類も誕生したともいえる。

 日本には、四季がある。夏は暑く、冬は寒い、その間は人間の活動は弱まる。その間に位置する秋と春が人間にとって最適な活動の時期になる。
 しかし、南北に長い日本の北に位置する北海道は、その夏が非常に短い。7月の末から8月の中旬にかけてが盛夏でありその前後は、夏といえない日が続く。「一瞬の夏」である。
 そしてその時期に集中して、夏祭り、花火大会、海水浴、お盆のお墓参りと行事を行うことになる。慌しい夏休みである。それも北海道ならではのことかもしれない。

 そうしている間に、夏は過ぎ、8月の末には秋風が吹き始める。そして直ぐ冬が来るのである。そう考えると一年の短さを感じると共に人生の短さを実感することになるのかもしれない。