政変

 晴れ、気温は非常に寒い。マイナス10度近くである。暖かく成ったり寒くなったりこの時期に限らずなのだが、体調管理は難しい。

引用 時事通信(http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011021900247) 

菅首相、政権維持に意欲=地方からも退陣論−民主

 政府・民主党内で19日、菅直人首相の退陣論をめぐる駆け引きが続いた。首相は、社会保障と税制の一体改革案の取りまとめに強い意欲を表明し、党内で広がる退陣論をけん制した。ただ、地方の政策担当者らによる会議では、一部から首相退陣要求が出された。首相と距離を置く樽床伸二国対委員長は、首相は1カ月以内に退陣か衆院解散に追い込まれるとの見方を示した。

 日本の民主主義の限界ということだろう。

 自民党に代わる新しい政治を望み、国民に選ばれて民主党政権が出来た。しかし、急激に膨張した民主党は、組織としての機能を果たすことが出来なかった。
 
 それは、組織の急激な膨張のため力が集中せず色々な部分でひずみが現れた結果である。本来ならコアとなる中心に何らかの求心力を持たせる仕組みがある。
 
 それが何であるかは、組織によって異なるが、何らかの目的のために組織は運営される。その目的が民主党内に作られなかった。それこそが民主党自体の存在意義を失わせることに議員たちは気付かなかったこと自体不思議なことである。

 これまで2年、あっという間の時間だった。総理も相変わらず交代した。そのいずれもが何の後ろ盾を持たず闇雲に政局にあたった。
 
 これはまさしく結果論で、この時代の政局運営は、将来的には良い評価が得られるかもしれない。しかし、短期的な状況で見ればまさしく何の結果を生み出していないと評価されているだろう。

 ここ最近の日本の政治は、いうなれば他人事で運営されてきた。誰もが責任を持たずただ思いつきで実行する。それは、正しく官僚的な発想である。自分が偉くなるためにはいかに責任を負うことを避けて仕事を行うか、それが出世のための方便だった。
 
 それが無くては、何の利益をもたらすことは無い。まさしく昔、中国の宦官政治が破綻したのと同じである。故事に倣えとはまさしくこのことで、学ばざるは、自分の首を自分で締めることになる。

 
 中東、北アフリカで起きている民主化の波は、日本語で民主化と言っているだけで、今の活動は民主化を求めているわけではない。まさしく仏教でいう現世利益を求めて大衆が動いているに他ならない。
 その動きを陰で操ろうとしている組織は存在するだろうが、そのタガも無力である。このエネルギーは時の支配者を倒さなければ収まることは無い。悪く言えば、普段の生活の鬱憤晴らしの行動がエスカレートした状況である。その行動のとりあえずの目標が政府にタテつくということだからである。

 昔も確かにこういった暴動があったろうがそれは隠蔽されてきた。何らかの情報操作である程度局地的なもので収まった。しかし、今は一斉に情報が伝達される。まるでもぐらたたきのように暴動が続けて起きれば、政府はどうしようもなくなる。

 今の日本の民主党政権が、ボロボロなのもある意味、この情報が瞬時に伝わるという情報化社会に対応できなかったからだろう。それは、今世界がはまりこもうとしている情報化の台風のせいである。