さかな

 昨日の夜から雨になり、その後ずーっと降り続いている。気温は、10度くらいと朝の気温としては比較的暖かいのだが、雨のせいかそれより低く感じる。

引用 NHK(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111015/t10013279031000.html) 

プランクトンから高濃度セシウム

ことし7月に福島県いわき市の沿岸で採取したプランクトンから、放射性セシウムが高い濃度で検出され、調査を行った東京海洋大学の研究グループは、食物連鎖によって、今後、スズキなど大型の魚で影響が本格化するおそれがあると指摘しています。

 事故直後の非常事態のため原子炉建屋内の冷却に使われた汚染水は、海に垂れ流された。放出された直後の専門家の意見は、海水により拡散されて濃度は問題ないレベルまで低下すると言われていたが、実際はそれ程拡散されず福島沖に停滞することとなった。

 福島県沖に住み着く魚はもちろんのこと太平洋側を回遊する魚も汚染される可能性は高く、またどの魚が実際にどれ程汚染されているか判らない状態で捕えられる可能性が高い。

 何故かというと、今後魚の汚染は直接のモノより、食物連鎖による汚染に比重は移るからである。食物連鎖による濃縮は、思いもよらないほど放射能の濃度を濃くする。
 何故なら食物連鎖の頂点に立つ生き物は、ネズミ算の様に集められたものを体内に取り入れることに他ならないからである。そのため、個体数は少ないが、それだけ濃縮されたものが体内に取り込まれるからである。

 更に今回の主な問題となるセシウム137は、半減期は30年という事から、4半減期で濃度が16分の1になるので、その濃度になるまで120年の年月が必要という事になる。
 
 ただ、これは想像だが、その食物連鎖の間に、回遊魚が捕食し、遠くの地点まで移動すると考えればその年月以上に拡散は進むので、日本近海で捕れる魚の放射能濃度は数年で低下すると思われる(これはあくまでも個人的な見解です)。

 ここ数年間は、日本近海で捕れる魚の何割かに確実に放射能汚染された魚が混じると思われる。

 そこで問題なのは、その群れで捕えられた魚が一律に同じ汚染濃度であるとは限らないことである。そのため、陸揚げされた魚の何匹かの放射能濃度を測定しても汚染された魚を選別するの難しいだろう。それはまさしくロシアンルーレットの状況になるだろう。

 以前にも書いたが、放射性同位元素は、半減期という時間の他に自然界で分解されることは無い。時間の経過だけが全てで、体内で蓄積され排泄や個体が死ぬことで自然に帰りまたそれが体内へという循環を長い期間繰り返す。それからの被害を止めるには、長い年月が過ぎるまで日本を離れるしか方法は無い。

 ただし、この放射線被ばくも人体にどれ程の影響を与えるか想像もつかない。もしかしたら安全な領域であるかもしれないし、もしかした100年後の日本人に多大な影響を与えるかもしれないのだ。

 少なくともそういった責任の一端が全ての日本人にあることを自覚しなければいけないだろう。