野田政権

 晴れだが、まだ太陽は顔を出していない。気温はマイナス10度くらいだろう。外に出ると露出した耳が痛くなる寒さである。

 
 政権交代で民主党に期待していたのは、今までの既成となった世の中の仕組みを打破してもらう事だった。

 しかし、政権発足後、小沢問題、大臣の失言による辞任と、矢継ぎ早に起こったことが、民主党の推進力を失わせ、今では党内で何も決められない政党に成り果ててしまった。

 とはいってもあのまま自民党が政権を執り続けてても結果は同じだっただろう。

 やはり物事をダイナミックに変えるには勢いが必要である。公務員改革などは、政権交代後ただちに行わなければできないことだった。
 それを今まで引きずれば、色々なしがらみが議員の行動を縛り、にっちもさっちも行かない状況に陥れる。

 しかし、もう一度ダイナミックに政策変更する方法は、もう一つある。それは、解散間際のどさくさに紛れて決議することである。この手は、よく昔の自民党が使っていた。
 解散後総選挙後に自分たちが政権を担っているか判らないので、後は野となれ山となれの世界である。
 
 既に総選挙のタイムリミットは迫り、何も変えることが出来ぬまま政権交代するのかそれとも、イタチの最後っ屁でないが、民主党政権の記憶のあだ花として日本を変えるのか、まさしく野田政権が記憶に残るか残らないかの瀬戸際である。

 日本にとって、これから先の運命が何もかもが神頼みの世界になってきているようだ。