自殺者数

 雨、気温も低いままである。


 札幌市内の地下鉄は、ホームに防護柵が徐々に設置されるに従い、徐々に自殺者のニュースを聞かなくなった。防護柵の設置には、多大な費用が掛かるが、自殺者が出る都度に事故処理、その間の運休に掛かる費用を考えれば、その費用は、将来的には問題ない額に収束するのだろう。

 それと比較して鉄道への飛び込みによる自殺者は、余り減っていないように見える。本来なら駅ホームに防護柵なり駅員が立つなどの方法が考えられるが、鉄道の場合、飛び込む場所がホームだけとは限らない。

 鉄道沿線を全て立ち入りできないように柵を設ける方法は、地下鉄のように償却はできないだろう。その理由は、やはり北海道の季節的な部分が大きい。雪などの除排雪に柵が有っては不都合だし、維持管理費用が相当な額になる。

 日本人の自殺者は、H24年3月発表の警察庁統計資料によれば、年間3万人程度を推移している。

 例えば、昔問題となった交通事故による死者数は、1995年頃をピークに徐々に減り始め現在は4000人台に低下している。ただし、これも24時間以内に死亡した人を統計として上がっているだけで、事故件数の数はそれ程低下していないので、事故によって即死するようなことが無くなっただけともいえるのだが。

 

 何となく日本の交通事故死者数の方が自殺者数よりも多いと思っていたから以外である。それにしても、片方で自分のまだある寿命を捨てて死を選び、片方では、自分の寿命を必死で伸ばそうと考えている人がいる。

 もし、寿命のやり取りが行えるならと思うが、そうはいかないのが道理である。人の世は難しい。