世界最速の走り

 晴れ、気温も19度と高い、日中は更に上がるようだ。


 日曜日の「NHKスペシャル-第3回マラソン最強軍団-」(http://www.nhk.or.jp/special/miraclebody/schedule/0716.html)を見た。

 世界最高記録を出している東アフリカ(ここでは、ケニアエチオピア)勢の、走りの秘密を番組化したものである。

 そこでの最強の走りについて、素人ランナーに参考になったところは、

 着地は、つま先小指からというものであった。

 この部分は、現在世界最高記録保持者のパトリック・マカウ選手の走りの分析からであった。

 世界最高記録保持者であると同時に、日本人とは比較にならない体型をしているランナーであるので、素人が取り組めるかどうかわからないが、やってみる価値はあると思った。


 実は、マラソンを走り始めた時に、自分の走りは、つま先着地に近かった。しかし、その時読んだ本や雑誌には、かかと着地が普通と書かれていた。

 

 そこでどちらが正しいのか実際悩んだわけである。その時の結論は、スライド走法で、足を伸ばした時に地面につま先で着地するのは体勢的に無理ということであった。

 短距離走では、かかとを着けて走ると既に着地の時に体は前に出てしまっているため、経験的につま先着地になるのは判っていた。

 そして、犬や猫などの動物の足の形が、つま先立ちするようにできていることから、スピードを出して走るために、あのような形をしているのだろうと考えたからである。


 しかし、着地の後で重心が移動するような場面を想像すると、先にかかとで着地する方が理に叶っているということで、マラソンのような長距離走の場合かかと着地が向いていると考えていた。

 そうやって長年走っていると、やはり踵に慢性的な衝撃が加わるため、疲労骨折のような症状が出始めるようになった。それは、痛みと冷感である。

 その痛みが出だすと練習を控えるという習慣が毎年訪れるようになった。それは、ランナーにとって耐えがたいものである。

 それで、痛みをこらえ練習したり、テーピングで我慢したりしていたわけである。

 そこで、ここ数年考えていたことはつま先着地が正しいのではないかという事である。しかし、やはり日本人の一流ランナーと呼ばれる人の走りをみると、スライドを伸ばし踵で着地する姿であった。

 足の構造は、実はつま先着地をするようにできているのである。足の骨は、手と同じように数か所の関節でできている。それは、指から地面に着いたときに衝撃を和らげるようにできているのである。丁度ばねのような働きである。

 実際に、つま先着地を実践してみると、走りは、大げさに言えば丁度忍び足のような姿になる。忍者が掛けるような姿である。

 また、今まで使っていなかった筋肉を使うので最初は、疲労が出やすいかもしれない。

 という事で、長距離を走る時は、つま先着地を試してみるのも良いかもしれない。東アフリカの選手の速さの秘密はそれだけでは無く、暮らしている所が、高地であるのと、小さなころからの山を裸足で駆け回ることで身体能力が鍛えられているという事もある。