年末

 曇り、気温はマイナス12度。

 今年も残すところ僅かになり慌ただしさを増している感がする。その分、年の瀬だという事を忘れてしまうのかもしれない。あっという間に1日が過ぎ、いつの間にか除夜の鐘を聴くようなものである。


 今年はどんな年だろうと振り返ってみても、自分の事でいえば、計画したことが実現しなかった年だったと言える。それを実現するには、やはり大勢の人の協力を得なければならないのにそれが叶わなかったことが一番大きいだろう。

 

 向かっている先は同じなのに、そこにたどり着く過程が異なるが故に意見が合わない。終いには近親憎悪のような形に成り果てる。そのため纏まるべき集団がバラバラになって行く。これは、誰もが経験する良くある風景である。

 それを解決するには、やはりその原因となった物を取り除くことから始めなければならない。その原因が途中経過の成り行きなら落ち着いて説明すれば聞き入れることもある。

 しかし、その言い争いが長期間続いたものだとしたらそのわだかまりを修復するのは困難でしか無く、時間が経過すればするほど困難を極める。

 例えばスポーツの世界なら、毎年、監督やコーチが変わることで替えられるし、選手も入れ替わりがありそういった人間関係も存在しなくなることもある。そうやって、新陳代謝をしながら新しく生まれ変わり目標を目指すことができる。

 しかし、実社会では、中々そう簡単に事は運ばず、人が生きている間その争いの種を消すことはできない。その争いの種自体が無くなるかその組織が弱体化するまで続くのだろう。そうやって淘汰されることで争いは無くなるのだが、その組織の一員となる人間にとってそれは禍でしかない。

 今年も終わりに近付き、来年それが消え去り、視界がスッキリ晴れ渡るような年に成ることを祈りたい。