対 群馬

 晴れ、気温は14度。朝晩の冷え込みは強くなってきた。

 昨日の厚別の試合、前日自分は遠出していたため体調を考えて厚別へ行くのは控えた。日差しは強いけれど時折冷たい風が吹く、ある意味スポーツに丁度良い日だった。

 試合は、開始早々福森の抜け出しから都倉へボールが渡りシュートを決めて幸先よくコンサドーレが先制する。この時間までは、上手くいっていた。

 

 しかし、先制をして何時もの守りに入った途端に形成は逆転する。相手のプレスが得点を入れられたことで変わったのだろうと思う。相手は、失うものが何もないためどんどん前に出てくるようになった。いつもの相手なら最終ラインまで複数人がプレスに来ることは無いためボールを保持しようとすると攻撃に時間がかかり一人一人がボールを持つ時間が増えるため、ゴール前まで相手に迫られる。

 これは、何時もコンサドーレが行っているやり方で、それを相手がやってきたわけである。それでコンサドーレのパスが乱れ相手にカットされゴール前まであっという間につながれ攻め込まれる。それでも余裕を持ってた戦っているかに見えたその余裕が増川のオウンを恐れたか、相手がゴール前に走ってくるのを見逃したかのスルーで相手に渡りシュートを決められ同点にされてしまう。

 それからは、得点を取ろうとするコンサドーレの前線と守りのミスを恐れる後ろとで微妙に食い違いが起こり、相手のカウンターを浴びる。

 このやり方は、何時もコンサドーレがやろうとしていることで、相手の陣地内での強いプレスからボールを奪ってカウンターという戦術を相手にやられてしまう。

 

 後半も相変わらずコンサドーレにミスが目立ち相手に攻め込まれ危うく得点される場面を作りながら相手のシュートミスとクのセーブで何とか無失点に抑える。この時間まで明らかに相手に得点を許すことを恐れ相手を圧倒できない。

 ここで四方田監督は、堀米に代えてヘイスを入れて攻撃の人数を増やす作戦に出る。相手も前半から攻め込んでいたため足も止まりはじめ、さらに左にジュリーニョ、トップ下にヘイス、前に内村、都倉といるためにどうしてもマークを増やすために攻撃の枚数を減らしてしまい重心が後ろに下がることになる。

 そうなるとコンサドーレも守備をハーフラインを越えて上がることができ漸くセカンドボールを拾えるようになる。本当にサッカーは、選手個々の動きが全体に波及し、同じ行動をとるようになるものだと思う。能力はこの力に頼るが全体が一つの集団となって動くことができなければ何もできないし、そう動くようにできている。

 その後は、コンサドーレが相手陣内で攻め込み石井のゴールと都倉のこの日2点目のゴールで3-1とし、その後、その点差を守るために受け身に回ったところで相手にまたもや攻め込まれるが無失点でゲームを終了させた。


 ここにきて慎重に試合を進めようとするあまり、どうしても選手が引いてしまう。パスにしても速いパスで受け手がミスするのを恐れ却って相手に狙われるという姿は、優勝という2文字に体が縛られているようである。

 優勝を意識しないという残り試合でもないし順位でもない。周りが優勝を意識するのだから選手が意識しないわけでもなく、自分たちがJ1で戦えることを証明することも必要な時期にきている。できることなら相手を圧倒してその実力を示したいが、それができる選手層でもない。

 そこが選手たちを一層委縮させているのだろう。その状況はJ1自動昇格が決まるまで続くのだろう。