団塊の世代

別に団塊の世代を一括りにして非難をするつもりはない。しかし10人のうち何人かが個性を発揮すれば、その10人の集団は外部から見ればある一定の評価を与えるだろう。そう思って読んでもらえばと思う。

 今の団塊は60年前くらいに生まれてきた。60年前と言うと、丁度戦争が終わりを迎え、大人たちが死の恐怖を忘れ子作りに励んだ結果である。
 言うなれば、戦争という副産物ともいえる。

 そのため、世に出て働き始めるまでの期間は、自由と平和を旗印に、やったもんが勝ちという考えが広がった時期と重なる。また子供の数が多すぎ、上に頭を押さえつけようとする大人たちが居ない分、自由に物事を行えたのかもしれない。
 そして全共闘に代表される、自由という言葉で何事も突き進んだ人たちである。

 しかし、自分達が自由気ままに過ごした分、子供には厳しかった。反面教師である。自分達のように上には向かうような世代を作りたくなかったのである。自分達は、親や教師、社会にあれ程反発してきたのに、自分達が親になると子供達の自由を奪おうとしてきた、まったく勝手な世代だとも言える。

 その証拠に、今の第2次ベビーブームの世代は、礼儀正しく、大人しい人が多いように感じる。

 今日本人のモラルが低下しているのは、その団塊の世代のせいだと断言してよい。自分達ばかり好き勝手してきたのだから、自分達を含めその下にモラルを求めるのは間違いかもしれない。
 しかし、団塊はまた好き勝手なことを考え始め、自分達がもうこの世からおさらばするのに、自分達の下の世代を更に縛りつけようとしている。
 
 もうそろそろ団塊の世代とおさらばしてもいいんじゃない。もっと若い世代が主導権を握り次の日本を考えるときが来ているんじゃないだろうか。

 もう爺の放言に惑わされることなどない。