夜の8時台に、南東の空に浮かぶ真っ赤な月を見ただろうか?真っ暗な空にあれ程薄暗く光る月は、見るものの心を不安にさせる。
皆既月蝕は、皆既日蝕と並ぶ二大天体ショーである。しかし、日中人々が行動している時に見える皆既日蝕と比べ、人々の大半が家の中に入っている時間帯の皆既月蝕では、その知名度は低いかもしれない。
この現象は、太古の昔から存在するわけで、月が地球の惑星であることを知らない人々はどのように考え見ていたのだろう。或いは、この現象を解明しようと努力した人がいたに違いない。
もし、自分が、昔の人のように天動説を信じていたなら、この赤い月は、神が人類に与えた何らかの啓示に違いないと思っただろう。
或いは、その満ち欠けも知らず、洞穴の中で眠りについていたかもしれない。