偽装

朝方は曇り空だったが、7時頃からは空は晴れだした。天気予報では、今日は、夏日になるといっている。夏のぐずついた天気が嘘のようにここ数日天気が良い。絶好の観光日和といってよいだろう。昨日、農水省から事故米三笠フーズルートの転売先の公表があった。記事に書かれているように、調査の不備があり訂正が続いたようである。今年は、食の偽装問題が次々と明らかになった。賞味期限の付け替え、産地偽装は日常茶飯事で、既に日本のいたるところで常態化していることが明らかになった。日本産のうなぎが、スーパーの特売品として売られること自体が明らかにおかしいはずなのだが、今まで、そんな嘘をつくはずが無いというなんら証拠に基づかない信頼が消費者にはあった。しかし、これ程偽装が出てしまうと今度は、本当に日本産の食品であってもだまされているのではないかと疑心を産み、さらに値段が高ければ安心と思っても、吉兆の様に、食べ残しだったり、賞味期限が切れていたりするわけで、まるで夜店の当たりくじを引くような状況に陥ってしまった。日本の食糧自給率の低下が言われて既に30年以上経ってしまった。その自給率の低下の宣伝は、農水省が色々なところに予算をばら撒くための言い訳に過ぎなかったわけで、本当に抜本的な政策を行っていれば、これ程日本の農業は疲弊しなかったはずである。もし、今までの農業補助金が将来を見据えて取り組まれていればと思うのは国民の全てだと思う。その中で、今回の多くの偽装の発覚は、安心した食料品は、自給自足でしか得られないということを教えれられたのかもしれない。食の安全の信頼を回復するのに、また農水省は、どれだけの税金を投入することになるのか。更に、日本の技術の象徴であった家電製品は、既に製造を国外に頼っている。あの冷蔵庫や洗濯機、掃除機の大部分が既に外国で生産され日本に入ってきている。そうなのである農業と同様、製造する工場自体が日本に存在しなくなってしまった。いつの間にか、日本は形だけの中身は空洞の国家が出来上がってしまったのである。日本を鎖国しろとは言わない、そういった経済の流れのなかに国が既に組み込まれてしまっている。日本では、車だけ生産していればよろしいという体制に既になっているのである。食糧も、基礎となる米と新鮮な野菜が作れれば、後は他の国で作って輸入すれば良いという体制にしてしまった。しかし、この体制も、今回の石油危機の影響で変えざる終えない分岐点に来たのである。グローバル化した世界の中で生き抜きながら、自国の国民の安全は確保するという仕組みづくりである。これからますます異常気象に拍車がかかり更に食糧危機は目前にあるわけである。今後は、アメリカなどの食糧輸出国の批判をかわしながら如何に日本の食糧自給率を上げていくかの戦いになるだろう。