谷間

今日は曇り空。吹く風は冷たい。東の空は厚い雲に覆われている。

 春といえば桜、この辺りの桜は、今週がピークになりそうである。札幌の桜は既に散りはじめている。これなど例年より2週間ほど早い開花である。
 

 山口補選が今日の新聞各社の話題である。昨日の9時過ぎには開票と同時にTV各社で当選確実の報道がテロップで流れた。これ自体は選挙というものを軽視した報道だと思うのだが、これは何とかならないのだろうか?

 話を元に戻すと、後期高齢者保険制度の問題だということになっているが、それは枝葉で本幹は、今の福田政権のやり方への不満であると思う。たまりにたまった不満の表明でしかない。

 今回の結果から自民党や民主党は、この制度を廃止するようなことを言っているが、それは国民にとってマイナスである。
 この制度の欠点は、負担割合が所得の実情に合っていないだけである。この制度を続けて高齢者に平等の負担をしてもらうことで自分たちの医療制度はどうあるべきか国民一人一人が医療を見直すきっかけとしなければならない。

 もし、高齢者が医療費の負担をしなければ、極端な話であるが、自分たちの死に際の医療自体が切り捨てられる可能性もある。そう意見が次の世代から出かねない。

 それはどうしてかというと、今の若い世代の意識は徐々に自分の生活は自己責任でという考えになってきている。それは、老人人口が増え、これ以上の負担を何故自分たちだけの世代だけ背負わ無ければならないのかということである。
 
 あと20年もすれば、老人の医療や年金を負担する若者は確実に減少する。その時になれば、老人に対する延命治療を自己負担なしで行うことは不可能になるだろう。
 年金も保険も無料にするためにどれ程税金として若い世代が払わなければならなくなるのか?さらにそれを払った若者が老人になったとき自分たちに帰ってくるのかも判らないからである。
 そんな不透明な制度を黙って受け入れられるか疑問である。

 もう一度、自分たちが受けることのできている医療を考えなければ、自分で自分の首を絞めているようなものである。

 今回の選挙結果の分析に対しては甚だ疑問を覚える。