民主党政権

 寒さが厳しい朝である。空は曇り、風はない。雪は降るがそれ程何時も多くなく、何時の間にか消え去ってしまう。


 民主党政権の迷走ぶりは、徐々に明らかになりつつある。それは、何年も培ってきた政党システムを持たないからである。更に、民主党カラーを保つため、自民党が今まで創り上げてきたシステムを取り入れずに、自分たちの新しいやり方を推し進めればそれなりのキシミを産むのは仕方が無いことである。

 何事もそうだが、100%確実に運用できるシステムは無い。月にロケットを打ち上げるにしても、未知の挑戦について幾らテストしてもそれは実験室レベルの完成であり、実践してみなければノウハウは得られない。

 政治のシステムもまさしくそれである。幾ら頭の中で考えて、シュミレーションしても実際に人や物が動くとなると話は別である。

 民主党は、今その状態にあることは大勢の人が知っていることだろう。しかし、それを知らない振りをして揚げ足を取ろうとするのは間違いである。

 

 今は、おとなしく見守るべき時だろう。建設的批判は正しい批判である。しかし、相手を貶める批判は、何も結果的に生まない。

 もし民主党政権が、日本の舵取りを誤る重大な失策をしそうなら批判するのは正しいだろうが、それ以外のこれから行おうとする政策に箍を嵌めようとするのは無意味である。

 何もしていないのに政策の実現を予想することはできない。予想できるとしたらその人は神である。

 ただ一つ言うとすれば、民主党は敵を作り上げ避難しないことである。見えない敵を作り上げることで大衆の目を一時的にそらすことができるだろうが、矢張りそれに騙されない人間は存在する。いつかそれが裸の王様だと口に出す人が現れ、だれもが民主党を信じなくなるだろう。

 だから、今回の天皇陛下の会見にしても、批判したい人には批判させて無理に反論する必要は無い。すでに自分たちの目的を達したわけであるからである。

 暖かい目で見守られる時期はもう既に過ぎ、今後は実力で信頼を獲得する時期に来ている。4年間と言う任期の間に、本当に民主党で良かったと言う政治を行って欲しいものである。