戯言

外の歩道には、薄っすらと雪が積もった。ツルツルの氷のような道は、歩くと危険である。一歩前は、何事も無かったのに次の一歩が安全とはいえないからだ。でもこの時期になると道を歩く人は、既に心構えが出来ているので、歩き方も滑らない歩き方が自然と出来ている。 東の空は雲が掛かり朝日は見えない。それ以外は青空が広がっている。気温は低い。きっと零下4,5度というところだろう。 アメリカでは、オバマ大統領が着々と景気に対した政策を打ち出している。当然といえば当然である。これだけの不景気を何もせず見ているだけでは、大統領の職務を放棄したと言わざる終えない。  それに控え日本は・・・ と書くと、まるで日本は何もしていない様に感じるのだが、本当に何もしていなかった。秋口に麻生総理が就任して以来、何を日本はして来たのだろうか? 解散もせず、アメリカの様子見を決め込んで、自分たちの足元に不景気の波が押し寄せても動こうとはしなかった。 そして、二次補正予算もまだ決まらずにいる。この未曾有の不景気に何も有効な手段をとらないでいることが信じられない。本当ならここで何らかの政策を打ち出して実行していなくてはならないはずである。 定額給付もなにやら歯切れの悪い事おびただしい限りである。 GEの元会長のジャック・ウェルチは、「選択と集中」という言葉を掲げ経営を行い、GEを世界有数の会社にした。きっと今回の景気を回復するために日本が行わなければならない政策は、広く浅くではなく、本当に選択して資金を注入するしかないだろう。 そういった意味で、定額給付は、広く浅くの政策でしかない。  更にアメリカは環境に大きく舵をとった。今まで日本などが優位を保っていた部分にアメリカが資金を集中させれば、今までの優位は崩れてしまうことは間違いない。 更に日本は、今までの優位性に胡坐をかき少しサボっていた感がある。その基礎の育成をおろそかにしていたのではないだろうか。 もし技術立国日本の看板をこの先も掲げていくのなら、その基礎の学問分野にお金を掛けるべきだろう。それは、遅きに逸したかもしれないが、今からでも重点的にお金をかける部分だと思う。 アメリカの国民の未来が明るそうに見えるのは、隣の芝生が青く見えているものだと信じたい。