寒い

 晴れ、まだ朝日は顔を出してはいないが、東の空が白く輝いている。気温は、目に薄く張った涙が凍る程の寒さである。間違いなく零下15度を下回っている。昨日も寒かったが今日も引き続き寒さが続く。まだ寒の入りの前でこの寒さが続くと寒の入りの後は、マイナス30度近く下がってしまうだろう。

 まあ、北海道ではマイナス30度は当たり前に起こる事でありそれ程ニュースにはならない。現実今日の朝の最低気温も、マイナス20度を下回る地域は数多くあった。

 東京の今日の最高気温がプラス6度で寒いと言っていたが、北海道なら秋口の気温である。日本は、南北に細長いためこれ程気候に差があることを実感させてくれる。

 これ程寒さが厳しい朝であっても、公園の木に渡り鳥が群れを成していた。黒くて姿かたちはハッキリしない。その鳥たちが公園の木と家庭の庭木の間を飛び回っているのだが、あの空中で羽ばたく間に体が凍り落ちてしまわないかと心配になる。
 
 鳥の体は、人間の防寒着の材料となる羽毛で覆われている。人間が寒さを凌げるほどなのだから鳥の方も寒さを凌ぐのは当たり前のことなのだろう。或いは、この寒空に平気でいられる鳥の姿を見て防寒着の材料になると気付いたのだろうか?昔のことは良く分からない。

 このような寒さが続けば続く程、これをやり過ごせばまた暖かい季節になることは知っている。その繰り返しを重ねるごとにその寒暖の移り変わりすらも気づかなくなるのかもしれない。