テレビを見て

 曇り、気温はマイナス2,3度、うっすらと雪が道路に残っていたがそれも6時頃には消えてしまった。この年に降り積もった雪は急速に体積を減らしている。

 朝のニュース的なワイドショーを見ていると本当に日本は変と感じる。何が変かというと、朝から真面目なニュース、芸能、スポーツと矢継ぎ早に情報を見ているものに放り投げる。

 その情報を、見ているものに吟味させようとか、考えさせようとかは全く考えておらず、番組時間中に可能な限り情報を露出させることで、数を打てばどれかに引っ掛かるだろうと意図が丸見えである。

 消費税のニュースの後に、AKBの前田さんが引退発言をしました、というような番組構成が有りえるだろうか?

 これだものTVを見ない人が増えるのは致し方ないだろう。

 テレビ局は、公共の電波を使うため、その役割は、国民のためと信じられていた。あるいは放送局もそういった事を口にしていたが、いつの間にか電波は、商品を売るためのものになり、更に自分たちの都合の良い情報を取拾選択して流す媒体となってしまった。

 TV番組は、今では録画して見るようになり、更にCMは飛ばし、面白く内容はスキップするのが当たり前になってきた。更に今では全てのチャンネルを一週間程度録画する機能を持った物が登場するに至っては、この先テレビに流れるCMは、殆ど見られることは無くなるだろう。

 更に視聴率を民放各局は競っているが、それ自体も無意味になり、そもそも番組を作り放送する意義が問われることになる。今の番組形態が続けられるのも持って10年程度で、この先見たい番組だけを有料で見ることが普通になるだろう。

 唯一、NHKだけは、国民から強制的に視聴料を徴収できるゆえ放送としては生き残るだろうが、先の事は判らない。

 果たしてこの先、どういった情報伝達網が発達するのだろうか?インターネットは、情報のありかを検索するリテラシーが無ければ、有益な情報も大量のくだらない情報の中に埋もれてしまう。

 誰がその有益な情報と判断して拾い上げるかは、検索エンジンの能力に委ねられている。しかし、その検索結果が有用だとは誰も見通せない。

 本当に情報が溢れているような状態のようだが、本当に有益な情報が溢れているかというとそうでもない。本当にあの情報が欲しいと思ってもインターネット上に無ければ見つけることができないからである。

 プライバシーや著作権の存在が一つの壁となり、インターネットの世界をこれ以上拡大させないようにしているのは間違いない。