日本サッカーに見る夢

 曇り、今日一日曇り空らしい。湿度は高い。

 
 昨日の夜中、もしくは今日の早朝、また男子サッカーのオリンピック予選を見た。早めに寝て、夜中前半の途中で起きて試合を見たのだが、途中で目覚めると寝た気がしない。だから今も頭がぼんやりしている。

 試合は、日本が1−0で勝利し決勝進出を決定したわけである。

 その試合を見ていて、本当にパスミスが少なくなったのと、相手に囲まれて苦し紛れに蹴りだすという事が無い。日本人選手たちの能力の飛躍は、目を見張るものがある。更にこの後の世代も続いているので、日本代表の力は、将来期待して良いだろう。もしかして世界大会で日本代表が優勝する姿を生きている間に見れるかもしれない。

 何故これだけ上手くなったかと言えば、やはり地域に根ざしたJリーグという組織が出来たからだろう。日本各地にサッカーができる場所が増え、更に指導者がそれだけ増えた。そうして生まれる選手の卵たちは、幾多の試練を経て、日本代表という地位に上り詰める、そういったピラミッド型の組織が出来てきたということだろう。

 今後のサッカー界に求められるのは、この作り上げられた組織を如何に古く硬直化した組織にせずに今のままで成長するかである。

 プロ野球のように、折角作り上げた組織をわざわざ孤立化させ、アマとプロの垣根を作り、既得権益だけを保護しようとする動きは、組織を腐らせる。

 折角あれだけの高校野球選手を生み出しながら、その後の環境は徐々に狭くなり、プロ野球選手の間口を狭くしている。
 あれだけ野球人口が多かったのだから、プロ野球も各地に球団を作るようにすべきだったのである。そうなれば、裾野に居た野球少年にプロ選手の夢を見させ、更に裾野が強化されたはずである。

 やはり、巨人という全国区の球団の人気を維持するために、各地方に球団を作ることを阻止したことが今の野球の衰退を作り上げた。

 サッカーがこれだけ強くなり、選手が増えてきてこの先のJリーグの質の向上を図るために、まずしなければならないことは、地元密着型の球団経営を後押しすることだろう。
 今の、日本代表ブームや香川選手のマンU移籍が、Jリーグ各チームの経営に必ずしも寄与していないところに問題がある。もっとJリーグ日本サッカー協会は、利益を各チームに還元すべきだろう。
 そうしたところにビッグクラブが出来上がり、Jリーグのチーム力の強化が図られるはずである。