オリンピック サッカー男子予選

 曇り、朝方は、何時も太平洋側からの湿った空気のせいで雲がかかり天気は悪い。気温は朝6時で20度と蒸し暑い。


 昨日のサッカーのオリンピック予選は、日本にとって幸運だった。一つは、まだスペイン自体のピークが日本戦に合されていなかったこと。もう一つは、一発レッドでスペインの選手が退場になったことである。

 日本は、立ち上がりから猛烈な相手選手へのアタックを繰り返した。それがスペインのパスサッカーを崩した要因だったが、それは、一つの賭けでもあった。それはスタミナである。

 スペインサッカーは、華麗なパス回しで圧倒的にボール支配をすることで、自分たちのスタミナを温存し、相手が疲れで隙が出来た時に攻撃を仕掛ける、まるでマタドールが牛を仕留めるような試合運びをする。

 そのパスサッカーが成功するかに見えたが、日本のプレッシャーがスペインのパス回しにミスを生ませ、更に長い選手の飛び出しが相手の守備ラインを下げさせる効果を生み、本当は走らなくて済むような試合運びをしたかったスペインの思惑を狂わせた。

 更に、日本の先制点もある意味幸運だった。吉田選手の頭を飛び越えたボールを上手く大津選手が蹴り込むことができたからである。

 あの難しい体制でキーパーを抜けたのは、その他の惜しいシュートを悉く外したことを思えば入って良かったというところだろう。

 一人抜けたスペインは、何時ものスペインらしさを失い、日本は、そのスペインに対して対等の争いを続けた。見ている方にとってどちらが優れているかと言えば、日本の方が良いチームに見えた。

 勝ってしまったから監督の批判は起きにくいかもしれないが、3人目の交代枠を守備固めに使った采配には疑問符が付く。

 2人の交代枠を負傷ということで替えざる負えないという事情があったが、監督の負けないようにしようという交代が今後の采配に影響を与えないだろうか。

 本来なら、残りの時間帯、疲労困憊の永井選手か清武選手の代りに、宇佐美選手か杉本選手を入れることで追加点を取りに行く姿勢が、今後の戦いに活きて行くことになるのではないだろうか。

 メダルを取ることが目標なら、泥臭くても勝ちきることが大切である。でも守りに入ることが選手から積極性を失わせることにならないか心配なだけである。

 これも素人の見方であり、結果を出せば選手の自信も増すことだろうことは承知である。勝ってナンボの監督業である。日本チームに栄光が輝けばそれで良い。