体を動かす中心はへそである。

 晴れ、朝の気温は、17度と昨日より4度も上がった。

 

 へそが体の動きの中心であるという事に気付いたのは、最近である。今まで色々なスポーツを経験してきたが、自己流であり、へそを意識して体を動かすようにはなっていなかった。

 

 確かにゴルフのスイングなどの理論で、へそを中心に体を回せと書いてある本もあるが、大概は、クラブのヘッドをどうやってあげておろすスイング面の解説が中心であることが多い。そういった解説書では体軸という言葉が書かれている。

 体軸という言葉も、へそという言葉に近い言葉である。しかし、ゴルフもそうだが体の中心軸を固定して回転する意識を持つことは大変難しい。それを意識するあまり骨盤や首までも固定しようとして、却って回転スピードが鈍くなってしまう。

 走ることも同様である。マラソン大会などで、出場している選手たちのフォームはばらばらである。決して皆同じフォームで走っていることは無い。背中が曲がったり、反ったり、腕の振りは内側だったり外側だったり決して同じ姿で走っている人はいない。それでも走りきることは可能である。皆、自分の最善のフォームで走っていると思う。

 

 マラソンなども、そうなのだが一流の選手たちに共通しているのは、へその位置が同じという事である。走っていても決してへそのラインが上下動しない。更に、へそはおなかなのだが、おなかが前に出過ぎたり、おなかが後ろに成り背を屈めて走っている一流選手はいない。丁度、テレビなどで横から映る姿は、心持おなかが前に出た、おなかが推進力になっている姿である。

 ゴルフも走ることも共通しているのは、へその位置がしっかり安定した姿勢を作ることである。そこが動作中にフラフラしていては、回転スピードが鈍ることにつながる。

 それを早い時期に感じることができれば、今頃もっとすごい選手になっていただろうと思うが、気付いていても平凡な選手だったかもしれない。

 ではどうしたらへそを中心に動かすことができるのだろうか?それは、やはり意識をして体を動かす事しかない。ゴルフでいえば、素振りを毎日繰り返しへそを中心に体を回すことであり、走る時には、意識してへそを前に押し出し、手、肩、腰、脚がへそを軸として回るように意識して走ることである。

 まず、人間は意識しないと体はどのようにでも動いてしまう。走るだけなら右足と左足を交互に前に出すだけでできてしまう。それに腰の振り、手の振りを加えることでスピードが加わる。そして、効率よく早く長い距離を走るためのノウハウとして正しいフォームがついてくる。正しいフォームでなくとも走ることはできるが、思ったより長い距離を走れなかったり、時間が掛かったりする。

 ゴルフもそうである。前に真っ直ぐ飛ばせるのなら、腕の振りだけでも可能である。足、腰を動かさず手振りでもコースを回ることは可能で、更に、寄せとパットの感覚が優れていれば、かなり良いスコアで上がることも可能である。へそを中心に体を動かすというのは、ボールを真っ直ぐ、長い距離を飛ばすための理論と考えてよいだろう。

 ただ、そういった事を意識することで体の使い方が変わり、歩く姿勢も美しくなるのは間違いない。それが良い悪いは、好みの問題なのである。