兎に角

 晴れ、気温は朝の6時で13度、確実に秋の朝になってきている。来月に成れば朝の気温も10度を下回り、本格的な秋となるのだろう。北海道の秋は短い。

 「兎に角」という言葉を何気なく使う事があるが、ウサギに角が生えているという意味で使う事は無いだろう。読み方は、普通「とにかく」だが「とにもかくにも」という言い回しをすることも有る。

 使われ方としては、念押しとして使われていることが多いだろう。実は、兎に角とは書くが、当て字のようである。本来の「兎角」は「兎角亀毛」が元になっていて、ウサギに角が生えたり、亀に毛が生えたりはしないという有りえないという意味の言葉である。

 それが何故、とにかくという言葉に割り当てられたのか不明の様である。

 何故、この言葉が気になったかと言えば、実際ウサギに角が生えるような珍しいことを表すのに、とにかくを使っていないからである。漢字で書いて初めてその意味の不明さを感じ、それが気になった切っ掛けである。

 そういった言葉がどれ程あるか、日常で日本語を使用していても中々気付かない。あるいは、その言葉を先に耳で聞いて覚えたのと本などを見てその言い回しを覚えたかによって違うだろう。

 耳で聞いた人たちは、その漢字の語感は伝わらないし、その漢字さえも知らないで使っているのだろう。書いているもので覚えた人は、ウサギに角という漢字から、きっと最初は、有りえないことを表す言葉として使うのだろうと考えたのではないだろうか。まあそれは少数派だろう。