対 岡山戦

 晴れ、気温は11度。

 昨日の試合、仕事でドームには行けず、CSで見ました。

 岡山との試合、札幌は4バックから3バックに替えて始まった。以前も、試合途中で攻撃の駒を増やすため3バックにしてきたことがあり、その際も河合選手が真ん中に入り守備をしてきたのでそれ程違和感は無かったが、前監督のもと殆どの試合がスタートが必ず4バックでありその違いというのは見ている方にもあった。

 試合開始時は、札幌側が様子見で少し引き気味で、相手は今まで慣れ親しんだ陣形で攻めだったため、少し押し込まれたようになっていた。しかし、それも上げた相手の裏を狙う攻撃を見せ始めると、それを警戒する岡山が最終ラインに人を集めるようになって札幌が有利に試合を進める。

 それは中盤で相手の選手のプレスが少し緩いため落ち着いてボール回しが出来ていたのがある。更に最終ラインも河合選手が入ることで上下動がスムーズに行くのと、岡山の攻撃がワントップに一度ボールを預けようとするハイボールが主体だったため、上背のある札幌の最終ラインが落ち着いて跳ね返せる。更にワントップとそれにかかわる人数が岡山は少なく、少し距離があるため札幌陣内で攻撃する選手の数が少ないということもあった。

 岡山は前半、0-0で後半勝負という割り切り方をしていたのだろう。更に、札幌のサイドが高い位置に位置取りしているのも相手の攻撃の人数を減らすのに優位に働いた。

 札幌の先制は、相手のミスからの得点であった。GKへのバックパスでは無く、そのまま外に蹴り出せば良かったものを繋げようと無理したためGKも自分に帰るとは感じていなかった。そのボールを都倉選手がスライディングでゴールに押し込んで得点を決めた。

 この後、相手の攻撃を交わしながら安全に試合を進めようと、無理することなく札幌が優位に試合を進める。欲を言えば、相手がひるんだ隙に追加点を取る努力をしなければいけない所だと思う。自分たちで余裕でボールを回しているつもりでもどこかでミスをする。

 

 相手も、札幌より上にいるチームなので、決して格下では無いのだから油断すれば負ける。その全員で安全にパス回ししようという気持ちが相手に同点にされた原因である。あれだけゴール前を固めながら、シュートを打つ選手はドフリーだった。試合の解説で曽田さんが言っていたが、前に押し上げなければいけなかった。

 同点にされ少し札幌の選手の覇気が落ちた所を岡山は押し込めば良かったのだろうが、岡山も一度同点にしてこれを守ろうとしてしまった。そして最初のように後ろに人数を割く守り方に戻したため、また札幌がボールを持てるようになり前田選手の一発が生まれた。

 あれは、年に1回か2回のビューティフルシュートであった。あれが常時出れば代表も夢ではないがそれは無いだろう。

 2点目を決めてまた札幌は、安全に前半を終わらせる戦いに替えた。後半も同様に、リードを守る戦い方で始まる。そして徐々に札幌の選手の足が速い段階で止りだす。そのため、攻撃に掛ける人数が少なくなり相手に押しこめられ始める。

 きっと岡山は、狙い通り後半勝負に出たのだろうが、如何せん札幌にリードされる試合に成ったことが作戦の狂いだっただろう。そして相手は引いているためチャンスをつかめない状態になる。これは、札幌が何時も経験している所、そのためあぶないと思ったのは、CKのところくらいだった。ただ札幌の選手の足が止まってしまったため、攻撃時間が短く、相手が押せ押せに成ったところだろう。

 そして後半も終わり近く、札幌が相手の攻撃を跳ね返したボールを上手く都倉―工藤―都倉とつなぎダメ押し点を奪う。それ以上岡山に反撃する体力が残っていなかった。


 試合は、やはり得点が入るか入らないかで大きく変わる。もし、あの都倉選手のゴールが決まらなければどちらに転んでも可笑しくない展開に成っただろう。もし、今後J1で戦うなら、相手を圧倒するような強さを見せなければ難しい。その力がまだ札幌には無い。この勝利は、札幌に有利に展開したが、相手にも同じように傾くことがある試合だった。

 それでもJ1レベルに成れば、J2相手に対しては逆転できるという選手個々の力が備わっている。今の札幌の選手にはそれが無い。だから今の位置にいると言える。やはりそれを養うには、試合に勝つことである。その経験を積み重ねて勝者に成ることができる。

 漸く監督交代後に結果を出すことができたが、次は松本である。これに勝たなければ次は無いことを感じて戦って欲しい。