納税

 晴れ、気温は4度。

 景色はすっかり雪が解け、春めいているが朝の気温は相変わらず低い。それでも日中は漸く10度を超えるくらいになるというので、日中は日向で過ごすのも悪くない陽気になりそうである。

 このところ、景気の低迷が言われ来年4月の消費税のアップが問題となってきた。参院議員選挙もあり安倍内閣がより長期政権を目指すなら余りここで争点にはしたくないところである。

 

 でも、野党にとって選挙の強力な武器にするためには、どうしても争点化したいので今後も情報戦が繰り広げられるのであろう。

 消費税は、所得に関係なく累進性がない税金である。高額所得者にとって国の税金が消費税に変わることは願ったり叶ったりの政策であるのは間違いない。低所得者にそれを飲ませるために控除の仕組みを考えているが、実際に帰ってくるのはそのうちの何%だろう。

 税金の負担は、所得と関係なく一律負担という考えとするなら、消費税は税金を集めるには簡単な方法である。物をやり取りすることで何か証拠が残るようにすることは簡単で、サラリーマンの所得捕捉が簡単であるように国にとって取りやすいところから税金を集める方法の一つになっている。

 なぜ税金が富める者がより負担を大きくしてもらうのが簡単ではないのは、それほど、高額納税者には税金を払わないで済むような抜け道が用意されているということである。

 つい最近もニュースになったが、海外に投資会社を設立しそこを通すことで居住地での課税を逃れる高額所得者が多いということである。もし、そういった方法を取られれば、国としても高額所得者の所得の流れを把握をすることが不可能で課税もできない状態になってしまっている。

 世の中は、どんどん一握りの高額所得者が富むようになり、そういった対策をとれない一般庶民が狙い撃ちになっている。同じ日本に住みながら、簡単に税金の額を増やされてしまう層と、優雅な暮らしをしながらその所得を自分だけで独占しようとする層が出来上がってしまっている。

 日本国民の義務の一つである納税の義務を平等に果たしてもらうにはどういった税制が必要なのか、その一番良い方法を編み出すときにきているのだろう。