対 水戸戦

 曇り、昨日からの強い風が収まらずに今朝も同じように吹く。気温は8度。気温は普通なのだが、風のため体温を奪われむき出しの手はすっかりかじかむ。

 昨日の試合、アウエィ水戸で試合は行われた。CSで観戦。

 前半開始直後から20分くらいは両陣地をボールが行き交い落ち着かない展開。どちらも一方的に攻め込むわけではないので見ていてハラハラドキドキが続く。案外落ち着かない方が見ていて飽きないのかもしれない。

 その流れから、今季初先発のヘイスのシュートが外れたあたりから、水戸の全体的な動きが止まりはじめた。相手の攻撃の中心は、ワントップのFWにボールを集めようという動きがハッキリしているため、それに着いた増川が相手の攻撃をしっかり押さえて得点を許さない。

 そして、札幌が何度か水戸ゴール前に攻め込みシュートを放つがボールは枠内に飛ばないか、相手のGKに防がれる。得てしてこういった展開は、得点が入らないことが多い札幌なので、見ていて今日は良くて引き分けかと思い始めた。それも前半終了時に思ったのだから、どれだけネガティブ思考かと。


 後半に入っても相手の攻めが単調なため、比較的冷静に守れていたのではないだろうか。個人の能力に頼っていては、その選手が抑えられると全く攻撃の糸口がつかめないところは、かっての札幌と同じである。やはり、全員で攻撃してくるチームほど怖いことは無い。

 後半の札幌は相変わらず攻め込むが得点の匂いが全くしない。その原因の一つが開幕当初あれほど好調だった都倉が、インフルで体調を崩し復帰した後全く得点することができないところである。本人もあれだけ打てば入っていたシュートが決まらなくなり焦っているのかもしれない。PKでも良いから一点でも得点すれば変わると思うのだが、そのきっかけが中々つかめない。

 そして、ゲームが動いたのは、足を攣った深井の交代からであった。代わりに入った小野がもう一度チームを落ち着かせる。その頃の水戸は、既に走る力もなく引き分け狙いかゴール前に引いて守りを固める。そうなれば、後は、相手のカウンターを防ぎながら相手のゴールをこじ開けるかである。

 交代で入った小野のシュートは大きく外れ、堀米のヘディングは相手の守備に阻まれ、残り時間も少なくなるが、セカンドボールは拾えるため札幌の波状攻撃は続く、そして、小野、内村、堀米と渡り、ゴール前にあげられたボールに最後は内村が飛び込んで見事なゴールを決めて先制。

 後は、いやらしくボールをキープしながら時間を使いゲーム終了で4連勝を飾る。こんなに連勝したのは、J2で優勝した時以来ではないだろうか。それほど久し振りの結果である。

 前から言っていた四方田監督の現実直視の戦い方が漸く選手の中ででき始めてきた。大きなピンチも一度相手の選手にゴール前でフリーでシュートを打たれた時くらいで、守備は集中していた。この辺りは、ゴール前の壁となっている増川の存在は大きい。

 プレシーズンの試合の周りとの連携がとれていなく、相手のマークを外したり、前に出すぎて周りがカバーできないなどの怖さがあった時と比べると雲泥の差である。彼が居なかったらもっと失点していただろう。それほど大きな存在になってきている。

 深井もケガから復帰し、先発するようになってから徐々にその能力を発揮し始めて本当に心強くなった。また宮澤もキャプテンになり守備意識がまし危険なところに必ず彼が居て対応するようになってきている。本当に変われば変わるものである。

 強くなるチームというのは、本当にそういうものである。その結果が勝利となってついてくる。まさしく良い回転が続いている。これで都倉が得点を取り始め、今節出場停止だったジュリーニョ、ヘイス、マセードが能力をフル回転すれば、この団子状態からいち早く抜け出すことができるだろう。

 ただし、その逆で歯車が狂えばたちまち下位に沈むことになる。J2とはそういうリーグである。ただし、今のコンサドーレはそう簡単に崩れないのではないだろうか。ベテランが絞め若手が頭角を現すことで上手くチームが行っている。夏場の暑さに負けぬように今季は戦いきってほしい。