トランプ余波

 晴れ、気温はマイナス20度。夜明けとともに気温は下がる。空を飛ぶ鳥もいない気温である。

引用 ロイター(http://jp.reuters.com/article/usa-trump-executiveorders-idJPKBN1572MU) 

トランプ米大統領は23日、選挙公約通り、環太平洋連携協定(TPP)からの正式離脱に関する大統領令に署名した。

トランプ氏は、同大統領令について「米労働者にとってすばらしいことだ」と語った。

オバマ前大統領は中国の台頭に対抗するため、経済の軸としてアジア・太平洋重視の戦略へと転換。その一環としてTPP協定の合意を実現させたが、米議会の承認は得られていなかった。

トランプ大統領がTPP離脱を正式に決めたことで、中国の影響が増す中、米国はアジア諸国と距離を置くことになる。

 今までの秩序を破壊する人の登場は、今までの秩序で利益を得ていた人間にとってこれほど嫌なことは無い。翻ってこれまで利益に預かっていない人たちにとって高みの見物だし、それによって利益を得るほうに回れると思えば拍手喝采の出来事だろう。

 その利益に預かっていない人たちがトランプを応援していた。そうして応援していない側は反対していたわけで、今までうまく行っていたことをなぜ変える必要があるのかとトランプに呪いの言葉を浴びせていることだろう。

 その今まで利益を得ていた中に日本企業がある。トランプにとって日本は、批判の対象である。同盟国などという意識は無く、商売敵なのである。商売敵の鼻をへし折るには、相手の弱点を攻撃し、最終的には従属させる方法を見つけようとする。あるいは、日本などアメリカにとって何の利益を持たさらないと思えば簡単に切って捨ててよいパートナーでもある。自分たちさえよければ良いと考えている。

 もし、このままアメリカが強い態度で世界に立ち向かえば、味方であった国も離れていくことだろう。もしかすると災いの種は既にまかれているのでそれが発芽するスピードを増すかもしれない。今までは地面に潜っていたものもアスファルトを突き破って出てくる。更にトランプに敵対する勢力は、その発芽に肥しを与えてしまうかもしれない。

 

 当面、日本円は一時的に円高に振れるかもしれないが、その後必ず円安に成っていくだろう。何故ならアメリカが関税障壁を作ろうとしている訳で日本車の輸入にストップが掛かり、日本の輸出企業の業績が不振になるからである。

 今後数年は日本株式の下落傾向は続く。その過程で誰が利益を得て誰が利益を失うのか?