北朝鮮問題

 曇り、気温はマイナス14度。寒波の影響で冷え込みは厳しい。先週は雨だったり寒暖の差は本当に激しい。これが地球温暖化の表れなのだろう。


引用 福井新聞http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/280480

 韓国大統領府によると、文在寅大統領とトランプ米大統領は10日夜、電話会談した。文氏は9日に開催した北朝鮮との南北閣僚級会談の内容を説明し、トランプ氏は「南北間の対話が行われている間はいかなる軍事的行動もない」と述べた。

 両首脳は、南北対話が北朝鮮の平昌冬季五輪参加にとどまらず、核問題での米朝間の対話につながる可能性があるとの認識で一致した。トランプ氏は「適切な時期と状況で北朝鮮が望むなら、対話の窓は開かれている」と述べた。

 果たして、この行動が吉と出るか凶と出るか甚だ不透明と言わざる負えない。これからの世界の転換点を迎えている。

 

 世界の変化のスピードは一日単位では目に見えないかもしれないが、確実に変化している。その大きなものはやはりパワーバランスだろう。

 今回、対話しているのは北朝鮮と韓国という2国間の協議だが、その話し合いの結果に影響される国が数多くある。話し合いですべてが解決する可能性も無きにしも非ずだが、北朝鮮は核ミサイルを放棄するようなことは無い。それは断言できる。彼らの利害関係を考えれば、一番大切なのは金王朝の維持なのは間違いない。

 世界の仕組みは世界各国の富裕層の意向に影響される。法律の前で平等、自由とはうたっているが、影響力を持っているのはやはり金を持っているものなのだ。

 次に影響力を持っているのは、やはり自分の意のままに動く兵隊を数多く抱え、それなりの武器を持つ独裁者ということになる。まさしく金正恩はその一人である。

 彼が持つ影響力は、世界の富裕層の生活を不安定にする可能性がある。その一点で影響力を持っている。

 多くの人は、人並みの生活をしていれば決して革命を起こそうとは考えない。何故なら自分も何時か富裕層の仲間入りができると妄想しているからである。それは、宝くじに当たるような可能性なのだが、その可能性が存在する限り今の体制を変えようとは考えないものである。

 革命がおこる国は、それだけ身分制度がはっきり固定されている場合であり、世界の中では少数派である。

 しかし、その富裕層も何時までもその地位を保持し続けられるかは不透明である。自分たちの地位を保証してくれるのは、やはり国家だからである。そのため国家が自分たちの身分を維持してくれる分には国への忠誠を誓う。もし、どこの国も自分たちを守ってくれなくなればその時点で地位を失うことになる。

 今回の北朝鮮の行動は、富裕層にとって目の上のたん瘤の一つであある。彼らが何か事を起こせば自分たちの生活に影響を及ぼすことになるからである。それは大変なことである。だから、その富裕層の一人であるトランプはその意向を汲む。あるいは自分の保有する財産を守ろうという行動に出る。

 彼らの基本は自己保身である。第一優先の次が国なのである。国家の維持は上に書いたように自分の後ろ盾なのでそれを捨てることは最終手段であるが、もし自己の存在が脅かされるようになれば、そのために国を捨てることはあり得る。

 世界の富裕層が世界を動かしていると書いたが、富裕層の全てが優秀ではない。自分たちの保身を考えられる最低限の人間もいれば今の現状以上の利益を得ようとする人間も存在する。その意向は一つの塊としてあるのではなく、雲のような意向であるが、その影響力は強い。しかし、雲ゆえに誰かの意思によって自由に操縦できるものでもない。

 そうして考えていくと、富裕層にとって北朝鮮の問題は、今までは遠くの出来事だったのが、徐々に自分の存在を脅かすものだと気付いたところである。

 彼らとしては、扱いにくい北朝鮮は御免だろう。できるなら今まで通り極東の一部の問題児であって欲しいと思っているだろう。北朝鮮が動けば動くほど世界は不安定になるからである。

 その絡みから言えば北朝鮮に対する攻撃は世界に混乱を生み出す可能性が高い。それは中国の富裕層であったり韓国の富裕層であったりする。これだけ世界に中国の富裕層が影響力を持った今、簡単に北朝鮮に攻撃を加えるわけにいかなくなったということだろう。今までのアメリカだったら既に攻撃していたかもしれない。