雨、気温は20度。瞬間的にバケツをひっくり返したような大雨になったが今は落ち着き小雨になった。これも台風19号の接近で大気が不安定になると同時に前線が北海道まで持ち上げられた影響である。
続いて台風20号が接近しているが太平洋高気圧の張り出しと関係してくるので何とも言えないが関東付近に上陸し北に抜けるような気がする。
今回の台風はアベック台風といっても良い。台風19号が道を切り開きその後を追いかけるように20号が接近する。19号が勢力を維持すると20号は勢いを弱める結果となるのは水面の中の渦と渦がぶつかり合って大きな渦ができないのと同じで一つに合わさって勢力が強大化することはない。渦と渦の間で風向きが必ずぶつかり合うからである。
台風は秋の風物詩であるが、豊穣の秋を迎えるにあたり農家にっとって禍でしかない。だから豊穣を祈り秋のお祭りで天にお供え物をするという伝統的行事も単純にそこから来ているのだろう。
数百年前から比べ農業ははるかに近代化され台風被害にあわないように品種改良が重ねられてきた。品質の良いものを沢山栽培できるようになり当たり前にそれが食卓に乗ることが毎日の生活になっている。
そのことが当たり前であることが正常なのか、それとも台風などで食糧危機が訪れることが本当の姿なのか想像することも大切である。
今年の猛暑もそうであるがいつもは起きないことが起きた時異常と言えるが、これから先夏は必ず猛暑になればそれが当たり前になり、それを受け入れてしまう。しかし、その原因を自らが作っていることの自覚を失ってしまう。
自然現象の変化は、最初はゆっくりだがある点を超えてしまえば加速度的に変化をする。それは例えば水を火にかけ続けているとその表面はある温度に到達するまで極めて穏やかである。そして限界点に達するまでは小さな気泡が沸き立つだけである。その時に火を止めてしまえば水の表面は泡立つことは無い。そしてその火を止めなければ限界点に達した時表面は泡立ちその水は容器からこぼれてしまう。
その姿からすれば今の地球の状況は、小さな気泡が容器に見えだしたところだろう。この先火の勢いを弱めることができればこの状態をしばらく続けることができるだろう。しかし、何の手立ても打たなければ水は沸騰し容器から溢れでることになる。その時の災いは人類に相当の被害をもたらすだろう。
今がそのブレーキを掛けなければならない時期なのかもしれないが、当事者である人間たちはその加減を知ることはできない。