不幸な出来事

 霧雨、気温18度.風があるため傘が役に立たない.かろうじて頭が濡れないくらいである.

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 これは誠に持って不幸なニュースというしかない.

 

 もともと検診は、問診、検査、診断、結果通知という流れになっている.今回は、結果通知のところでミスが出てしまった.

 検診を受ける者に対して一人の担当者が決まっているわけではなく、多くの人のリレーで作業される.だから、その過程で例えば検診を受ける人の誤認、伝票の入力ミス、検査種類の間違い、診断ミス、誤記入など、多くのミスが起きることがある状況になっている.

 検診者が多くいればいるほど間違いが起こる確率が上がり、結果的に今回のような事故が起こる.

 それを防ぐには、システムでの誤認防止、二人での確認など多くの対策が取られるのだが、対策を最初立ててもその後の業務の慣れや人の入れ替わりなどでいつの間にか対策が簡略化され同じような事故が起こる.

 昔は、手書きで情報伝達が行われ時間と人が必要だったが、今では効率化のためにその作業を機械(コンピュータ)などが代替で行われるようになっている.しかし、人間の心理でコンピュータが出力するものは絶対正しいという思い込みがある.実際は、入力するのは人間なためその初期段階で入力ミスがあればコンピュータは間違った答えを出力する.

 だが、入力ミスが起きない前提で作業をするためコンピュータが間違った出力をしてもそれを正しいと思い作業を行ってしまう.

 

 今回のようにどの時点で入力ミスが発生したか判らないが、一連の作業の中で連続した中に時折イレギュラーな信号(ここでは要精査)があった場合、体は同じ動作を繰り返してしまう可能性がある.それを防ぐためにあらかじめ異常なしと要精査の数を数えておき、最終結果が出来上がった時に差の数を対比させ合っているかどうか確認する必要があっただろう.それでもすべてを防ぐことはできない.

 

 検診は、たまたま異常が初期の段階を見つけるに過ぎない.半年後に健康である保証は無く、早期がんが見える大きさになる場合もあるので、医療経済的には無駄な作業と言える.

 検診の必要性も問われているが、今回のように異常がある時期に検診を受けることで早期発見できる場合があるので、一概に無駄と大きな声で言えないのも事実である.