食の安全保障

今日の朝6時30分位の気温は、零下13度であった。今日もまずまずの冷え込みで、北海道全体が冷凍庫の中に入った状態である。日中の気温も左程上がらず本当に「しばれる」とはこういうことをいう。

 今朝の話題は、何と言っても冷凍餃子の件である。他の回収した餃子から農薬が検出され、明らかに製造過程の問題であることがわかった。その行為が会社ぐるみの問題ではなく従業員または出入りしたものが故意に行ったということもこれで間違いないのではないだろうか。

 ミートホープ、白い恋人から始まった、食品偽装問題。ここにきて偽装というより殺人未遂まで発展してしまった。製造過程で、製品に毒が混じってしまうというのは、有名な「カネミ油症事件」がある。あれもまさか毒が混ざっているとは消費者は考えもしなかっただろう。

 日本で起きた事件だったが、このような事件は当然中国でも起こりうることである。ではそれを未然に防げるかというと不可能に近いことではある。それは、今の日本でも製造する人間に問題があれば簡単に起きてしまうことと同じと考えてよい。

 「安かろう悪かろう」という言葉があるが、今の世の中、「船場吉兆」に代表される高いものでも偽りがある。ましてや原材料を値切り、労働賃金を値切って作るものは、普通でも安全基準のすれすれであろうし、間違えばこのような事故が起きてしまう。

 製品にも充分なコストを付加することで良い製品が生れるように、食料品も充分なコストを掛けることでより安全性が高まることは当然である。

 スーパーなどに買い物に行くと、つい特売品などに目が行ってしまうように、消費者も安易に商品の質と値段を比べ、値段に目が行きがちだが、その行動自体を変えていかなければこの問題は解決しないだろう。

 もし、安全なものを手に入れるには物の値段は上昇するということである。それは日本で製造しようが中国で製造しようが何処でも同じである。それさえも我慢できないならどこかの山奥で自給自足の生活をするしか無いだろう。