NEM 眠たくなる

 晴れ、朝焼けがまぶしい。気温はマイナス15度。夜明けとともに急激に温度が下がる。

引用 中日新聞http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2018012902000054.html

仮想通貨取引所の運営大手コインチェック(東京)は二十八日未明、顧客から預かった約五百八十億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が流出した問題で、被害を受けたネム保有者約二十六万人全員に対し、日本円で総額約四百六十億円を返金すると発表した。金融庁は近く改正資金決済法に基づく業務改善命令を出す方針を固めた。一部業務停止命令も視野に入れる。警視庁も不正アクセス禁止法違反容疑などを視野に調べるとみられる。今後、刑事事件に発展する可能性もある。。

 顧客への補償は、八八・五四九円に各顧客のネム保有数を乗じた金額となる。流出したネムは計五億二千三百万単位だった。値下がりしたため流出額よりも返済額は少なくなった。

 コインチェックの大塚雄介取締役は二十八日夜、共同通信などの取材に応じ、取引や入出金の再開について「安全が確認できるまでは再開できない。返金の時期もめどは立っていない」と述べた。

 また、補償については「手持ちの日本円(の現預金など)で対応する」とし、流出したネムについては「現金化はされていない。取り返せるかどうか検討中だ」と話した。ネムの発展・普及を目指すシンガポールの国際団体が開発した技術を使い、協力して流出したネムを追跡しているという。

 仮想通貨と言えばBitcoinが有名であるが、このNEMという仮想通貨は、2015年から発行されたようだ。あまりこの分野には詳しくないため偉そうに講釈を垂れるつもりはないが、チョット書いてみる。

 そもそも仮想通貨という名前の通り、普通のコインのように実際に手でもって実感してみるということはできない。仮想の世界では存在するが、実社会に存在しない通貨である。

 目に見えないものを盗まれるというのは、中々理解できない。

 普通、仮想通貨を購入した人は、その通過を自分でデータを保存するか、今回の事件を起こした取引所と呼ばれるところに保管してもらう。

 自分で保管するにしろ、取引所に保管するにしてもその形はデジタルデータになる。ご存知のように、デジタルデータは、ただの記号である。だから、盗むといってもそのデジタルの足跡のようなものを盗んでも意味はない。盗むというよりは、自分の承諾もなく取引が行われたというのが正しいだろう。そして重要なことは、その取引のデータが仮想通貨に記録されるということである。

 取引の記録が残っているなら、そのコインを誰が所有しているか分かるということである。それが判るなら犯人は直ぐに判るだろうということである。しかし、そもそもその取引をした本人が実名で取引の記録を残すはずがない。更に既に犯人は他の仮想通貨なりとの取引を何度も繰り返しているだろうということである。仮想の人間のようなものが何度でも取引を繰り返せば、今持っている所有者が犯人ではない可能性の方が高いことになる。

 だから、盗まれた時点で取引が停止されたのだが、取引停止の時間が数分でもあればコンピュータの世界では無限の時間である。予め盗むことを計画していたならそれ相応の準備をしていた筈である。

 結局、これの被害者の補償は、コインチェックという会社がするらしいが、それ程の資金がある会社には見えない。もしかすると補償金は仮想通貨で支払われるのかもしれない。そもそもNEM自体がビットコインのように採掘するわけでは無いようで、最初に発行された8,999,999,999XEM(ゼム)が全てらしい。それを1600アカウントに対して均等に分割されたことになっている。

 まあ素人考えなのですべてがあっている保証はない。果たしてこの事件どのように解決するのだろうか。そういえばマウントゴックスの問題も解決していないようなのでこの事件も闇に葬られてしまうのだろう。