しょうがないと思うとき

しょうがないという音の響きに、諦めの感情がある。

 自分が「しょうがない」という言葉を使う場合、それは往々にして過去の出来事に対してである。過去に起こったことを遡ってやり直すことはできない。更に言えば、不可抗力で起こった出来事に対して使う場合が殆どだろう。

 自分で抗うことができない事実に直面し、なすすべも無く立ち尽くした場面で用いられる。

 過ぎ去った過去の出来事は、本当に元に戻すことができない。「長崎」「広島」で落とされた原爆をまた元の爆発前に戻すことはできない。しかし、この事実は、抗いがたい現実ではなかった。
 戦争という現実は、人が起こした事実だからだ。地震や、それによってもたらされた津波が人の命を飲み込んだのではない。

 後使うとすれば、「ホントあいつは使えない、しょうがねーなー」くらいか。