勝ち組、負け組

この言葉、既に死後に近い。しかしこの言葉が使われていたのは数年前のことである。それも時の流れというしかない。

 しかし、バブル崩壊後、産業の寵児であった自動車産業にも翳りが見られてきたと同時に、脱石油の波は激しい。更にはっきりしていることは、自動車産業が脱石油を目指し始めたことである。これは流れとして定着したといって良い。

 更に言えば、国も積極的に新エネルギーの開発を目指すべき時である。今まで何度か新しいエネルギー開発に手を入れようとしたが、石油産業、電気産業、自動車産業などからの積極的な協力を得られないために国家的プロジェクトには成らなかった。

 あの国中で熱狂的な話題となった、常温超伝導も新しい技術とはならなかった。更に言えば、都市エネルギーの新たな方法であったコジェネレーションも徐々には浸透しているが、石油の値段の高騰と共に勢いを無くしはじめている。風力しかり、太陽光発電もしかり、地熱発電など数えれば切が無い。

 しかし、確実に流れは新エネルギーに向かっているのだが、国および電力会社のエネルギー政策は、原子力発電に向いている。しかし、この施設の廃棄には、莫大な費用が掛かることを国民は知らされずに作られている。
 もしかしたら、廃棄になる原子力発電所自体は取り壊さずそのままの形で保管廃棄することを目指しているのだろう。コスト的に言えばそれが一番費用が掛からず、さらに100年後、200年後の国民がどう考えるかに任されているといってよい。
 そのときの国民が片付けなければいけないと言えば片付ける方法を見つけてくださいということである。とにかく今の状況でその施設を片付けることは費用対効果の考えで言えばマイナスなのは明らかである。

 国は、郵政民営化の次は、エネルギー供給の自由化を目指すべきだった。そこから生れる新技術がもしかしたら世界を救う可能性がある。
 次の勝ち組は、如何に脱石油を目指すかの戦いになる。それがバイオエネルギーかもしれない。もうひとつは、少ないエネルギー消費で効率的な生活を送るための技術かもしれない。
 次の勝ち組はそこに存在すると思う