カーテンを開けると何時もなら暗い外が妙に明るかった。その理由は、昨日の夜から降り続いて積もった雪のせいだった。 積もったといっても左程の量ではなく、この寒さが過ぎれば一瞬で融けてしまう程度なのだが、今は、行きかう車が多い道路も白く雪が張り付いている。 これからも雪が降ったり止んだりとの予報なので、仕事から帰る頃もまだ雪は残っているのかもしれない。 そろそろ11月も後半に入り、12月に向けて徐々に慌しさも増している。日本の経済成長率がマイナスに転じたといっても、自分にとっての現実は日々の生活に追われその実感が無い。 これが、輸出産業であったり、就活に励む子供がいればそんな事は言っていられない状況なのだろう。ハッキリ言ってしまえば、世界の景気の心配などしても無駄、それに対して何をするといった方法も見当たらないのだから始末に困る。 景気対策として、国民は消費しろというが、先行きが不透明な時に散財するなどということは、「アリとキリギリス」のキリギリスに成るなと教えられている国民にとって、崖から飛び降りるようなものである。 もし、普段にまして国民に物を消費してもらいたければ、先行きの不安を解消してくれるような新しい提案をしてくれるべきなのである。 もう一つ言えば、政府は今まで、給与は据え置きのまま、負担ばかりを押し付けてきた。それは、親のすねを齧るどら息子状態とも言える。 国民に安心を与えるなら、給与を上げてお金をくれると言うのでも良いのだが、それが不可能なら何かしら減税を行うべきなのだろう。 まあそれも、後々倍になって跳ね返ってくるのならそれもごめん蒙りたいのだが。