同じ

はるか上空に刷毛で掃いたような雲が一筋、所々に綿菓子のような雲が浮かぶ。太陽はその青空が広がる中悠然と光り輝き存在感を誇示している。今日は暑くなりそうである。

 あの秋葉原の事件が起こって既にどの程度経ったのかも記憶から薄れてくる。あの女子高生が連続して殺害された事件も犯人は捕まらないまま、何時しか人の話題にも上がらない。
 そういえば、サカキバラはどうしているのだろうか?あの長崎の少女はどうしているのだろうか?あの事件があったことは覚えているがその後どのようになったのだろうか?
 それ以外におきた事件など既に忘れ去られて行くばかりである。

 しかし、こうも犯人が捕まらないのは、人間関係の希薄化の影響が大なのだろう。昔なら隣近所に住む人の情報は向こう3軒両隣の範囲では共有していたはずである。そのため不審者は直ぐに目を付けられた。しかし、今のマンションでは、隣に誰が住んでいるかわからない状況である。
 
 それに輪をかけて警察の走査能力の低下も一因になるのだろう。自転車盗などの軽犯罪ならまず見つからない。空き巣は言うに及ばず、俺俺詐欺などの検挙率も低い。これで凶悪犯の逮捕率も低ければ、犯罪の抑止力にはならない。
 さらに警察官の裏金に始まり、汚職、犯罪、自殺など、警察自体の腐敗は相当に進んでいることを疑わせる。
 小さな綻びを見過ごしているうちに土台から食い荒らされてしまったという典型事例だろう。

 市民の安全を守るべくして勤務されている警察官の大多数はまじめに勤めていると信じたいが、一部の腐敗が警察機構の昨日を不全にしている様は問題が大有りである。

 何とか、凶悪犯の検挙率を上げ、更に軽犯罪の防止に努めてくれることを願うばかりである。やはり地方警察から全国的な警察機構に衣替えをする機会かもしれない。