蒸し暑い夜

空は、見渡す限り乳白色の中に灰色が所々に浮かんだ雲に覆われている。時折水滴が顔に掛かる。予報では、今日一日くもりらしい。それでも局地的には小雨は降るだろう。それにしても昨日は蒸し暑かった。人それぞれ感じ方は違うだろうが、雨上がりの湿気とあいまって寝汗をかくほどだった。自分の体型によるものもあるだろうし、最近の疲れがその原因なのかもしれない。蒸し暑い夜の過ごし方は、ビールで夕涼みというのが定番である。つまみに冷えた枝豆さえあれば、2,3杯はジョッキでいけるだろう。更にきれいな星空があれば、外でお月見と言う手もある。それも夏の終わりにはふさわしい。北海道のお月見は、本州と違って既に山々は紅葉し夜になれば急激に冷え込む頃にあたる。そのため外で月見をしようにも、体は厚着で、ビールなどという状況ではない。それで実際に、月見をしたかというとしていない。雨上がりなのにもかかわらず、空は雲で覆われ月の影さえ見ることはできなかった。そして自分は、いつの間にかTVを見ながら眠ってしまっていた。