アンケート

外は冷え込み、そらは薄い雲が空全体を覆っている。景色は、既に3月中旬のようである。家の前の道路はアスファルトが顔を出し、積もった雪は表面が溶け丁度押し固めたカキ氷が解け始めたような感じである。 毎年、色々なアンケートの記入用紙が送られてくる。政府系の統計から、ある企業が集めるものまで様々である。  こういったアンケートは、回収率が問題となる。多くのデータが集まらなければ、分析も出来ないからである。 だから御丁寧にも、アンケートを書いたか電話をしてくるところもあるし、クオカードをお礼に送るというところもある。  しかし、そのアンケート内容が記入者の視点に立っていない物ばかりなのが気になるのだ。 自分のところには、IT系のアンケートが送られてくるのだが、その内容が専門馬鹿そのものでそれを記入する人の気持ちがわかっていないものが多い。言うなれば独りよがりとも言う。  自分の所でもアンケート調査をすることが年に一度することがあり。その書く人の立場に立って考えて設問を作ることを心がけているつもりである。それでも対象が幅広いため回答の記入率が悪くて悩んでもいる。  それを考えると、送られてくるアンケートの文書量は多く、更に判りにくい言葉が並んでいたりすると途端に書く意欲が失せてしまう。そうして忘れ去られた用紙はやがて行方不明になってしまうこともある。 自分もアンケート調査をすることがあるので、調査に協力する事はやぶさかではない。