雲行き

 曇り、朝方は昨日の夜から降り始めた雨の残り香のような形で降っていた。気温低め、今までの遅れを取り戻すように急速に冷え込んできた感がある。


 今日の朝のTVで、自家用ジェットで乗り込んだS.ジョブズ関空で手裏剣の持ち込みを咎められた話が出ていた。

 自家用ジェットで来た場合、機内持ち込みの制限がどうなるか法律を知らないので良く判らないが、関空の一般用ゲートを通れば確かに係員に持ち込みを禁じられるだろう。

 係員は、正当な行為を行ったのは間違いない。だから係員を責めるのは酷だろう。係員もジョブズが一体何者なのか知りようもないし、お忍びで日本に来たようだから、日本の関係者の根回しや護衛も当然あろうはずがない。

 ただ、ジョブズアメリカではそのような事が無いために憤慨したのかもしれない。ジョブズにして見れば、アメリカと同じように外出して降りたところが日本だというだけだったのだろう。それでもアップル社の秘書なども同行していないのだろうか、更にアメリカは、その辺りフリーなのだろうか?

 

 ただし、この話の真意は不明らしいので何ともなのだが。

 もう一つ、尖閣諸島の事件。日本は、国内法に基づき勾留しているが、日本にしてみれば当たり前の事実で問題がない。ただ何らかの外交ルートを通じて、日本の立場を鮮明にした上で釈放というのが正しいだろう。

 今までこの島の領有を宣言していても、実際ここに日本人が住んでいるわけでは無いので、何らかの事実を見せなければいけなかったということだろう。

 徐々に巨大化した中国は、今後世界の均衡の上で正に波乱を呼ぶ存在である。あれだけの人口を統率するすべもなく、今後このような国内の行動は、却って共産党政権の地位を危うくする行動に成るのではないだろうか。

 もう過去のことに成ったが、中国天安門事件を軍を使った強行作戦で封じた過去がある国、今後もし国内の騒ぎが大きくなればまた別な点で国内の統治能力の脆弱化を世界に顕にすることに成るだろう。

 このように中国自体の経済的発展は、国民に自我を持たせることに成功した。それにより以前中国で起きた文化大革命のように階級闘争が引き金として暴動に発展することが無いとも言えない。

 今回の事件は、その不満そらしに日本を利用していると思われるが、今の中国のやり方は、同時にひとつ間違えば国内の反政府勢力の成長に力を貸しているようなものである。

 可能なら日本も、中国国内の動向を見極め、中国抜きでも日本経済が立ち行くように今から保険を掛けておく時期に来ているだろう。