メルトダウン

 晴れ、気温も7,8度くらいだろうか、日中は、20度を超えると天気予報では話していた。


 昨日、福島原発の話題で以下のニュースが出始めた。

引用 サンスポ(http://www.sanspo.com/shakai/news/110517/sha1105170505010-n1.htm) 

細野氏、福島原発「2、3号機も炉心溶融

 細野豪志首相補佐官(39)は16日、福島第1原発について、燃料のメルトダウン(全炉心溶融)が判明した1号機だけでなく「2、3号機も最悪、炉心溶融していると見ていかないといけない」との見方を示した。

 3月11日の地震直後に原子炉圧力容器への冷却水の注入が途絶えた時間は、1号機で14時間9分、2号機で6時間29分、3号機で6時間43分だったと明らかにし、電源喪失などが原因となって長時間、燃料が冷やせなかったとの認識を示した。ただ圧力容器の温度から「冷却はできている」と述べた。

 原子炉圧力容器から原子炉格納容器内に溶け出した燃料が、冷却水に触れることで水素が発生し、水素爆発を今後も引き起こす可能性があるため注意深い作業が今後も必要なった。

 ある意味今回作業に当たっている人たちにとって想定の範囲だっただろう。ただできるなら希望的観測のように、一部破損が考える最良のシナリオだったから、少しがっかりなはずである。

 事故発生後色々な報道では、やはり国民を動揺させないという意図があり、TV放送などでは、圧力容器の安全性が叫ばれていたが、圧力容器の底面には色々な穴が開いているため一度融けた燃料がその穴を通って圧力容器内に落下するとは言われていた。

 きっと国民は、そのメルトダウンという言葉に、意味の分からない恐怖を感じているのだろう。実際、英語の意味は、ただ融け落ちるという単語でしかないが、その融け落ちることに放射性物質が地面を通り自分たちの環境に侵入し下手をすると被ばくし体が解けてしまうのではないかと考えているのではないだろうか。

 しかし、今の状況でメルトダウンした燃料が圧力容器の外側へ勢いよく噴き出す可能性は少ない。少なくとも原子力建屋内が冠水している状況からいえば、圧力容器も破損している可能性があるが、大部分は、冷却水で冷やされ固体化しているものと思われるから、今後大規模な被害は起こりえないだろう。

 でも、この結果、大部分の核燃料が回収困難な状況下にあることは間違いなくなった。この先、永久的な冷却と、原子炉建屋ごとの石棺化は間違いないところだろう。

 このことは、地震国日本において原子力発電所を使うことの困難さを証明したことになる。穿った見方をすれば、原爆を作る能力維持するために原子力発電所が有ったと考えるならこれほどの数は必要ないのだから、数を減らすべきなのは間違いない。

 ただ、戦後これだけの国費を投入して原子力発電所を設置してきながら、結局は国に大きな影響を与える結果を引き起こし、それまで安全神話を国民に繰り返し唱えておきながら結果事故が起きてもまだ原発神話を唱える人間に果たしてその言葉に言霊が宿るすべもない。

 もし、その言葉に今後意味を込めようとするなら、今一度自分の言葉のどこに不備があったのかを明らかにすべきだろう。それができないのなら表舞台から姿を消すべきである。