福島原発

 曇り、風が吹くが、それがじわっと湿っていて気持ちが悪い。


引用 中日新聞http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013080290224128.html) 

東京電力福島第1原発の高濃度汚染水が海に漏れている問題で、東電は2日、護岸から1日当たり約400トンの地下水が海に流出し続けていた可能性があると原子力規制委員会に報告した。護岸近くではトレンチ(配管などを通す地下トンネル)などに大量の汚染水がたまり、同原発の専用港でも汚染拡大が確認されている。たまった汚染水が地下水に混じって、海洋汚染が続いていた可能性がある。

 8月2日付のニュースだが、明らかに東京電力は知っていたか、知るのが恐ろしくて調べていなかったのかどちらかだろう。いうなれば未必の故意ということである。

 福島原発の地下坑道は、地震の被害以後高濃度の放射性物質で汚染された水で充満しており、その当時から海に漏れていると報じられ、遮水壁を作ったと記憶している。

 またその当時、原子炉と核燃料棒を冷却するため大量の水を放水しておりその水は、原子炉の格納容器の下に流れそれがひび割れたコンクリートを通して地中に流れていたはずである。当然その周囲は高放射線率であり、近づくことができない状態で直接その部分を調べることも不可能である。

 そのことについて東京電力、国、国民も見て見ないふりをしていたのは事実である。

 そしてあれから2年が経過し、未だ手つかずの部分をそろそろ何とかしろという風向きに変わってきたという事である。

 あの混乱の時期に、海に流れ出る放射性物質のことなどどうでもよかった。しかし、今は曲がりなりにも徐々に落ち着き始めたところであるのにも係らず、相変わらず放射性物質を垂れ流していることは、やはり許されないことである。

 今後も福島原発の周囲の海に地下水を通して海中に流れ出るのは間違いない。その対応策は、福島原発の周囲の岸から100から50m位離れたところに護岸を別に作り、ため池のようなものを作るしかないだろう。その池は当然放射性物質で満たされるし、雨水なども入り込む、その処理に膨大な費用が必要になるだろう。

 そうなれば、当然東京電力だけではそのことはできないし、国の援助が無ければ無理だろう。

 この先、福島原発は、日本に大きな負の遺産をもたらしたと言って良い。それは放射性物質が消え去る時まで、今の人間にとって未来永劫と言える時間を費やせばならない。今後日本の別な原発が今回のような重大を事故を引き起こせば、如何に日本といえども国の存亡にかかわる可能性もある。それにしても事故当時、予測不能の事態だったと話した東京電力の役員の責任は重い。