領土問題

引用 時事通信http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012092800762

玄葉光一郎外相は28日午前(日本時間29日未明)、ニューヨーク市内でクリントン国務長官金星煥韓国外交通商相と会談した。クリントン長官は、日韓の意思疎通を阻害しかねない竹島島根県)の領有権問題について「冷静さを維持して事態を収拾してほしい」と述べ、両国に対話を促した。


この外交問題は、日本政府にとって慣れない戦いを強いられている。今まで相手の中国は、西沙諸島南沙諸島の領有権問題で他国と争ってきた経験が有る。そして対して日本は、今までロシアとの北方領土の争いを行ってきたが、それも上手く成功していない。北方領土以外は、外交問題とするのをおそれ見て見ぬふりをしていたというのが正しいだろう。

魚釣島は、日清戦争後に日本の領土とされたが、中国側の主張は、その戦争後に日本が奪ったという理論であり、日本はその時に無人島だったその島を領土に組み込んだという論である。

その当時の海上の支配権は日本に有ったと思われるため、日本の主張は正しいと思われるが、その前のもっと古い時代は、どうだったか不明である。

竹島もそうだが、この魚釣島も日本からみれば本当に遠い所に有る。距離からすれば、日本人が容易に行き来する場所で無い。それが北方領土と違うところである。そのため日本人の大部分にとって忘れられた島であり、無関心な人間も多いだろう。

その中で、日本の領土の主張という物が世界にどの程度受け入れられるのか不明である。またこの領土問題に関しては、第2次世界大戦までは、世界に影響力を持たない国だったため中国も発言をしてこなかった。ここ最近になって国の力をつけたことで大国意識が芽生えた結果だとおもう。その大国化のきっかけを作った国に一つが日本でもある。

この問題は、本来ならもっと早い時期、国交正常化と同時に解決しておくべきだった。それをしてこなかった日本政府の馬鹿さ加減には呆れてしまうが、当時のアメリカの属国としての日本が乗り越えられない事情が有ったのだろう。

経済界は、中国での損失を怖れ、既に腰が引けてしまっている。そのため逆にそれくらいの島はくれてやれという雰囲気が漂っている。確かにその島の面積は小さいかもしれない。更に日本自体が将来消えてなくなると考えているのかもしれない。まさしく中国の属国となることも厭わないと思っているかもしれない。

それは、自分の生きている間だけは、このまま穏便にという意思の表れで、この先の子孫がどのような生き方をするのかを何も考えていない。

本当に将来の日本人が日本人であるためには、簡単に折れることなく粘り強い交渉をしていかなければならない。もしそこで簡単に折れてしまう指導者および大人がそうするのなら、100年後の未来に何の責任を持たず、さらに自尊心というのを失わせることになるだろう。