景気

 曇り、蒸し暑さは昨日と同じである。

 アベノミクス効果が表れていると感じるのは、何時も朝走るランニングコースで見る風景である。例えば国道の交通量、車の種類、そして線路を走る貨物の量、それを見ていると北海道の景気は上向いているのか、また、何で景気が良くなっているのか考えることができる。

 国道を走る車の量は、丁度震災後と比べるとその違いが良く判る。あの当時、復興に向けた仕事があり、重機を積んだ車や資材を積んだ車を多く見かけた。更にその頃震災対策で北海道にも公共事業が発注され、土砂を運ぶトラックも多かった。

 そして、今はその頃と変わって、普通の通勤の車が増えたと感じる。大型重機を積んだ車は殆ど見掛けず、資材を満載したトラックも無い。それでも車が多いという事は、仕事が増えたという事である。

 この辺りの景気の回復が製造業に見られるということだろう。その効果が表れて景気が回れば漸く一息つくと言った所だろう。しかし、残念なことにこの先の見通しは悪い。

 その一つがTPPだろう。もう北海道の農業は限界に来ている。道内の交通の拠点となっていないところは、人はまばらで高齢化率が上がっている。そういった所で農業を行うのは限界がある。もし、農業がおこなわれるなら、株式会社が出てこなければ人や機械の供給ができないだろう。それで、外国製品と張り合えるかと言えば、とても張り合う事はできない。北海道の農業構造を変えて行かなければ、北海道に住む人も減るだろう。

 この景気回復を、只の儚い夢としないためにも、北海道の基盤の整備に何とか回して欲しいものである。