富山 戦

 曇り、気温は14度。少し肌寒い。

 土曜日は、久しぶりに札幌の試合を見に行った。厚別も久しぶりである。

 試合は、勝ったが、見ていてやはり下位にいるチームの力しかないという事が改めて実感できた。

 その最大の点は、守備の約束事が上手くできていない。やはり何といっても裏への飛び出しを簡単にさせるところが頂けないのと、守備ラインが引きすぎである。途中までラインを上げられるのだが、相手ボールに成った途端ズルズル下がるだけの守備は頂けない。

 

 相手の富山の調子が悪く、中盤でスピードを落としてくれたからまだしも、ガンガン攻めてくるチームだったら本当に情けないほど弱気になる。それもチームカラーというものだろうが、ディフェンスリーダーが居ないせいだと思う。本来なら河合が最終ラインに入り、最後から皆を統率すべきなのだが、ボランチという役割を忠実に果たすため上下動が多い。そのため全体を見回すことができない位置にいることが多い。

 そのため、奈良がリーダーとなって守備ラインを決めているのだろうが、上手くマークの受け渡しが出来ていないため、簡単に相手をフリーにしてしまう。そこを直さなければ何時になっても成長しないだろう。

 奈良も後2,3年したら立派なDFリーダーに成れるだろうが、そこまで札幌にいたら殆ど成長していない証拠になってしまうかもしれない。札幌がJ1に上がっているなら別だが。

 DFが下がる原因は、やはり中盤でプレスが上手く掛けれないというのも理由に成る。余りにも相手との距離を摂り過ぎである。近くても簡単に交わされるかもしれないが、それでも相手にプレスを掛ける位置までの距離が長いので、近づくと簡単に交わされてしまう。上手くはまるのは、相手が下手なだけである。

 できるなら交わされても良いから1.5m以内に近づいていたい。もし上手くかわされたなら相手に寄せてスピードを落とさせるか、他の選手がカバーに入れば良いのである。

 

 時折2人がかりでプレスを掛けることがあるが、何故か簡単に交わされてしまう。あれ程周りとのコンビネーションが合わなければ体力を消耗するだけである。

 サッカー選手は、テクニックも大事である。しかしその優れた才能も、頭脳が伴わなければただの見世物である。自分がどの位置にいて周りの選手の動きを予想して次のプレーを予測して行動して初めて優秀な選手となる。テクニックは並みでもそういった頭脳が有れば、ボールの届く位置に先回りもできるし、意外なところにこぼれたボールを拾ってシュートが撃てる。

 コンサドーレの選手は皆、糞まじめすぎるのかもしれない。意外なプレーが苦手で相手の選手が予測できるプレーをする。その異質な存在が前田なのだろうが、彼を信じる選手が周りにいなければただの独りよがりのプレーに成ることをまだ理解していないのが残念である。天才と言われているらしいが、ボール扱いが上手いだけの選手であって天才とは呼べないレベルである。天才と呼ばれたいが故に味方も予想できない自己満足なプレーをしているだけに過ぎない。

 さて、色々書いてみたが、これまでJ1昇格なぞというお題目を唱えながら、それを裏切り続けてきた札幌である。ハッキリ言って、6位以内も厳しい。それ程選手のモチベーションは下がっている。どうして札幌で自分がプレーしているのかもう一度確認すべきだろう。

 もし個人昇格を夢見ているのなら、まず札幌というチームで活躍しなければならない。そのために自分一人がプレーしようとも他のプレーヤーと同じ目的を持ってプレーしなければ、好成績を収めることはできない。それでなければボールが回ってくるはずもない。

 札幌の若手は、いずれは海外のチームで活躍して日本代表の座を射止めたいと誰もが思っているだろう。その夢は大事である。本当にその才能が有れば夢は叶うだろう。そういったプレーのできる選手になって欲しい。しかし、現実は厳しい。幾らあがいても上に登れなければ、誰も自分を見てくれることは無い。どんなに活躍しようともJ2レベルの活躍では、同レベルの選手が多く居る中で目立つことは無い。自分の活躍を目立たさせるためには、チームがJ1に上がるべきなのである。そのために自分は何ができるかを考えてプレーすることが夢の実現の第一歩なのである。