醜聞

 晴れ、気温はマイナス2度。気温は冬だが、景色は既に春まじかを感じさせる。薄着で外に飛び出しそうである。

 今日の新聞の一面は、野球賭博に拘わった巨人の投手の事だった。プロ野球選手が昔から品行方正だというなら問題だが、暴力団との拘わりは昔の方が今より何倍も緩かったと思う。そういう人間がプロ野球界を作ってきたのだから、今の若者の中から悪いことをする人間が出てきてもおかしくないし、暴力団にとって野球賭博が金蔓なら積極的に野球選手に近づこうとするのは当然の事である。

 昔は、巨人の選手はそういった事について厳格なものが有ったかもしれないが、それでも叩けば埃が出てくることはあった。目立たない他の球団選手よりは身辺は気を付けていたかもしれないがたまに週刊誌の話題に乗ることもあった。

 昔もそうだから今の現状も許せるかというとそうでもない。昔も今も叩かれる基準は同じだが、昔の情報源が噂話のようなものではっきりした証拠を掴んでいても公に成ることは少なかった。ある意味、どこかの段階で圧力が掛かり事件をもみ消すことが可能な世の中だった。

 しかし、今の時代はそうではない。情報化社会の進化により素人が気軽に世の中に情報を公開できる時代である。また、暴力団関係者もSNSをしているし、素人よりも商売に使うためにより知識を備えているかもしれないくらいである。

 そういった誰もが使う情報媒体の情報がどこかから漏れ出すことは充分に起こりえるし、色々な情報源が気軽にマスコミに情報発信することも可能である。

 昔なら、電話連絡して現物を渡すとか、駅のコインロッカーを使う、銀行の貸金庫などという極めてまどろこしいやり方をしていたが今の時代そんなことをする必要性が全くない。

 今の世の中は、悪い事(自分は悪い事だと思っていなくとも)をすれば、どこかから暴露されてしまうことが多い世の中に成ったという事である。

 

 ある意味、公正な世の中なのかもしれないが、何かしら地位がある人間にとって住みずらい世の中に今後どんどん成って行くのだろう。