対岡山 1-0

 晴れ、気温は2度。

 土曜日に行われた岡山戦を振り返る。この試合、TVHの放送で見たのだが、解説に座る吉原さんと石井選手のしゃべりが慣れていないのとアナウンサーもスポーツ中継というよりは、試合を見に来た一般人のようで普段慣れているスポーツ中継と思っていたら大間違いである。

 試合は、福森選手のFKが決まり逃げ切ったのだが、圧倒していたのは岡山で、ボール支配率は7対3くらいであちらが上回っていた感じがする。それでも勝ちは勝ちである。以前にも書いたが勝利を最優先に戦うことを選択した四方田監督の意思が選手にも行きわたっているのだろう。

 相手に攻め込まれてしまった理由の一つが中盤で選手がボールを保持するのではなく、ボールを持ったら直ぐに相手のDFの間にいる都倉に目がけて蹴るという作戦を徹底したためと思われる。そうしてジュリーニョあるいは菅が拾い攻撃を組み立てることを愚直にこなしていた。

 それは練習通りに行った結果なので、ポストプレーする都倉の調子が悪いあるいは相手のマークがきつくボールが収まらなくとも仕方がないところである。そこで変化をつけることを考え、周りがそれを察知して動きに変化を付けられることができれば問題ないが、その練習はまだしていないのではないだろうか。

 まだシーズンの序盤、一つの攻撃を突き詰めて行くことで連携はできてくる。さらにその動きが完成すればバリエーションを増やしていくことができるはずである。まだまだチームは完成していなく、経験値の浅い若手が試合に出ている現状で多くの課題をこなすことを求めてしまうとかえって動きがぎこちなくなり動くことができなくなってまう。一つの型にはめることで連係ミスを少なくしようとしているのだろう。

 今のコンサドーレの攻撃を止めるには、やはりワントップの都倉をマンマークあるいはそこにもう一人加わりサンドイッチすることで突破を止めることが可能である。そうすることでセカンドボールをつながせないようにすることで攻撃が停滞する。

 

 それを克服するには、やはりジュリーニョのつなぎ役としての能力を生かすことを考えるべきだろう。更にジュリーニョが相手のマークをかわす能力の高さを垣間見せているので、その周りを動き回る決定力のあるFWがいれば格段に札幌の攻撃力は増す。そこにマセードあたりを持ってくるのも一つの方法なのかもしれない。最近サイドから真ん中に入り込むようになってきたマセードのシュート力に期待だが、残念ながら故障してしまった。

 その能力のある荒野も故障明けでゲームに出るのは夏ごろだろうから、内村に期待したのだが、数年前の好調時の姿が戻ってくれば良いのだが、既にピークを過ぎた感があるのが残念である。

 次節は、アウェーで山形戦、その次は、セレッソ、徳島とホーム連戦である。ある程度攻撃と守備にバランスを求めるチームだけに都倉の対人の強さを見せられることができる可能性がある。守備に自信があるチームは、あえてマンマークを付けないことが多く、3連戦はJ1志向の強いチームだけにやりやすいのではないだろうか。その分負ける可能性も高いのだが。

 現実路線を選択し、あえて危険なプレーの選択肢を選ばないことを選択したコンサドーレ。モデルチェンジは夏ごろとみるが、そのころにヘイスがその能力の片りんを出すとさらにチームの勢いは加速するだろう。それができなければ勝ったり負けたりを繰り返す去年のチームと同じになる可能性もある。