3月のライオン

 曇り、気温はマイナス6度。風が無いがやはり寒い。

 先週、「3月のライオン」(羽海野チカ)を大人買いしてしまった。切っ掛けは、何かの記事にあったからなのだが思い出せない。

 それは漫画を原作にしたNHKのアニメ放送開始のお知らせだったと思う。何の気なしに録画予約をしてから見始めて嵌ってしまった。

 

あらすじは、(by http://www.nhk.or.jp/anime/3lion/) 

高校生の桐山零は、15歳で盤上の格闘技といわれる将棋のプロとなり、周囲から期待される少年。

しかし、幼いころに事故で家族を失い、引き取られたプロ棋士の家でも溶け込めずにいた彼の心は、孤独で醒めていた。

学校になじめず、自分の将棋に対する中途半端さにも思い悩み、行き詰っていたある日、川本家の3姉妹と出会う。

母を亡くし父も不在ながらひたむきに生き、零のことも気遣ってくれる彼女たちとの日々が彼の心を徐々に溶かし、零は新たな気持ちで勝負に挑んでいく・・・。

それぞれが失った何かを取り戻していく、再生の物語。

 中学生にしてプロ将棋棋士となった桐山零という高校生の物語である。上に書いたように漫画が先でアニメは2次作品なのだが、アニメを見ていて最初の頃は原作の漫画を読もうという気にはならなかった。実を言うとそれ程最初の頃は面白くなかった。少し辛気臭く暗いイメージのアニメだったからである。しかし、その感じが徐々に変わり始めた。それはアニメの中の登場人物の背景が分かり自分の中で彼らが動き出したからである。

 こういったアニメは、美味しいところを見せるためストーリーの細部を端折ることが多い。何故ならシリーズの回数の制約がありどこに山場を持たせるかを考え制作していくものだからである。余計な細部をそぎ落とすことで尺をつなぐことも多い。その切り取られた部分の話は漫画を読むしかないわけである。

 そうして、先週末に買い込んでしまったわけである。いい大人がまとめてどんと12冊本屋のレジに出すのは少々恥ずかしいものである。これならネット注文すべきだった思ったが、それだと注文してからどうしても数日かかるわけで目の前にあるものを買って早く読んでみたいという欲望が勝ったといくことである。

 やはり、アニメと漫画は似ているがやはり漫画を読むべきだと思う。そうすることでより一層登場人物の背景を理解できるようになるし、面白い。ただし、気になっていた彼が何故将棋の棋士になったのか、何故両親が無くなったのかはアニメと同様深くは書かれていなかった。

 漫画の中に挟まれる先崎学九段の将棋界の話も面白い。もう一つ、ニャン将棋という将棋入門の部分もあるのだが、あそこから将棋に興味を示す層を開拓しようと考えていると思われているのだが、果たしてあそこから将棋に入門する人がいるかどうか今後の宣伝活動が必要である。

 将棋と並行して桐山零と川本家の関わりに徐々に比重は移っていく気配を感じさせながら物語は進んでいく。11巻で一度話の山場は過ぎたため12巻以降の話の展開はどうなるだろうかという興味があるがどうなるのだろうか?まさか亀有とかワンピースのような長編にはならないと思うが。